カフェイン中毒は大量に摂取することで起こる症状ですが、コーヒー以外にも緑茶や紅茶、清涼飲料水などにも含まれているいますので、知らず知らずにカフェインを摂取していることがあります。慢性的に頭痛の症状がある場合には注意しましょう。
カフェイン中毒になるとされている量は、短時間で多くのカフェインを摂取する時に症状が起きることがありますが、急性と慢性とにも分かれていますので、気づかないうちにカフェイン中毒になっているかもしれません。
カフェイン中毒とは?
カフェイン中毒とは、文字通りカフェインを摂取することによって起きる中毒です。カフェインと聞くと、大抵の人はコーヒーを思い浮かべますが、実は意外なものにもカフェインが含まれています。
けれどもカフェインを含む食品は意外に多く、コーヒー以外にも紅茶、緑茶、ココア、コーラ、栄養ドリンクなどにも含まれています。
これらの食品は、確かに飲めば頭がすっきりするし、皆さん仕事や勉強の間によく飲んでいますよね。
私もコーヒーは大好きで一日に数杯は必ず飲んでいますが、カフェイン中毒は短時間に大量のカフェインを摂取した時に起きるので、そんなに神経質になることはありません。
ただ、その時の体調やその人の体調にもよりますので、カフェイン中毒が心配だけど飲みたいなどという人はカフェインレスやノンカフェインの商品を選ぶことをおすすめします。
カフェイン中毒の症状は?
カフェイン中毒の症状は、そわそわして落ち着きがなくなってきて、不安な気持ちが起きてきます。
それから、お腹の調子が悪くなり胃痛がしたり吐き気をもよおしたりします。
ドキドキして心拍数が増加する症状もあります。また重い症状では、パニックになったり痙攣を起こすなどまるでドラッグ中毒のようになることもあります。
よくお年寄りの人達が、コーヒーを飲むと夜眠れないなどと口にしますが、不眠もカフェイン中毒の症状の一つになっています。
そういえば、コーヒーを飲むと胃の調子がわるくなるという人も周りに結構いるような気がします。
その日の体調や体質にもよるのでしょうが、少量の摂取でこのような症状がででる人はあまり飲まないほうがいいかもしれませんね。
量はどれくらい?
カフェイン中毒は、短時間で大量のカフェインを摂取した場合に起きます。
では、いったいどのぐらいの量でカフェイン中毒になるのでしょうか?ここではわかりやすくする為に、体重50キロの成人で説明します。
その場合、3時間で850mg以上の摂取で大体の人が中毒症状を引き起こすそうです。
850mgは、ドリップコーヒーだと8~10杯分に相当します。
仕事や勉強に集中している時だと、無意識にこのくらいの量だったら飲んでしまいそうな気がしますよね。
コーヒー以外のお茶やコーラにもカフェインは含まれています。
何気に見落としがちなのは、ペットボトルのコーヒーやお茶、缶コーヒーなどで、元々の量が多かったりするので気を付けたいですね。
カフェイン含有量を確認してから飲みたいものです。
もちろんお酒と同じで、カフェインに強い人も弱い人もいて個人差があるので、自分はどのぐらいだったら大丈夫なのか知っておくことも大事だと思います。
それから、子供のペットボトル飲料の飲み過ぎにも気を付けたいですね。
大量摂取で急性になる?
急性カフェイン中毒は、数時間内に多量にカフェインを摂取した場合に発症します。
発症率は意外と高く、3時間以内に体重1kgにつき17mg以上を摂取すると100%中毒症状が出るそうです。それから、1時間以内に体重1kgにつき6.5mg以上の摂取で約半分の人に中毒症状が出ているそうです。
これは体重50kgの人で、3時間でコーヒー8~10杯、1時間で3杯くらいの量に相当します。
痩せてる人太ってる人、体質など個人差はありますが、1時間にコーヒー3杯くらいで半数の人が急性カフェイン中毒になると思うと怖いですよね。
ただ急性なので、カフェインが分解、代謝されれば効力が失われ症状は治まります。
自分で、落ち着かないだとか胃痛がする、動悸がするなどの体の変化を感じたら、カフェインの摂取を中止して安静にしていましょう。
[ad#ad-1]もしかしたら慢性かも?
カフェインにも、ニコチンやアルコールと同じように依存性があります。
長期間、カフェインを摂取し続けることによって起きる症状を慢性カフェイン中毒、カフェイン依存症といいます。他の依存症と同じく、カフェインの摂取をやめると禁断症状がでます。
慢性カフェイン中毒の症状は、イライラして集中力がなくなる、頭痛や吐き気、不安になったりうつのようになります。
もちろん、無性にカフェインを摂りたくなります。
この症状はカフェインを最後に摂取してから、1~2日後に現れその後1~2週間程続きます。慢性カフェイン中毒になる摂取量ですが、一日250mg、コーヒーにすると3~4杯くらいですね。
私も普通にそのぐらいの量は飲むことがあるので、結構少ないと思いました。
けれども慢性カフェイン中毒は自力で治せるので、どうしてもコーヒーを飲むのをやめられない、最近不眠や胃腸の調子が悪いなどの自覚症状があれば、量を減らしたりノンカフェインに替えるなどの対策をとりましょう。
治療するには?
カフェインには、解毒剤、拮抗剤や血清などは無い為、カフェイン中毒の治療には対症療法を行って、時間の経過と共に回復を待つことになります。
対症療法ですが、重症の場合は胃の洗浄を行ったり、全身けいれんがあれば抗けいれん薬の投与や酸素吸入を行ったりします。また幻覚、幻聴などの精神的な症状がある場合は、精神症状を緩和する薬を投与します。
患者の精神面での不快感が消失して、血圧などのバイタルが落ち着いたら対症療法は終了し、その後、入院治療に移り、点滴で栄養補給しながら心身のバランスを整えていきます。
重症化しない場合でも、カフェイン中毒の治療に有効な治療薬はない為、栄養を摂ってゆっくりと心と体を休ませる必要があります。
頭痛が酷い時には?
頭痛の原因はいろいろありますが、カフェイン中毒でも頭痛を引き起こす原因になります。
慢性カフェイン中毒の場合は、カフェインを1日~2日摂取するのをやめると頭痛が起こり、3日~4日くらいまで続きます。
またはカフェイン含有量の高い飲み物を短時間で飲んでしまい、その後数時間摂取しないでいると頭痛が発生することもあります。
慢性カフェイン中毒を例にすると、慢性的なカフェインの摂取により常に脳の血管が収縮した状態にあり、カフェインが切れると本来の正常な状態に戻ろうとして血管が拡張して頭痛になるのです。
この時血圧が高いと、症状がさらに悪化します。
血圧にも関係がありますが、塩分を摂りすぎていると頭痛が起きるまでの時間が速かったり、痛みが強かったりします。脳への血流量が増加しても症状が悪化しますので、首や肩のマッサージは避けた方がいいでしょう。
いずれにしても、重症でない限りカフェインを再摂取すれば改善しますが、それでは根本の解決にならないので頭痛の症状がある場合は、徐々にカフェインの量を減らすなど努力をしていきましょう。
緑茶の場合は?
緑茶でもカフェイン中毒になるのでしょうか?
結論から言うと、緑茶ではカフェイン中毒にはなりにくいでしょう。
それは緑茶は渋み成分であるタンニンを多く含んでいる為、タンニンがカフェインと結びつき、コーヒーやコーラと同量のカフェインを摂取してもカフェインの効果がやわらぐからです。
とはいえカフェインには依存性や中毒性があるのは、疑いのない事実ですので過剰摂取はよくないと思います。
それにカフェイン中毒になるのは、体質などの個人差も影響するので緑茶もいくら飲んでも大丈夫とは言えないですね。
また緑茶以外にも、日常的に紅茶、コーヒーなどを飲む習慣がある場合は全部の摂取量で考えなければいけないですよね。
緑茶しか飲まない人でも、利尿作用や眠れなくなる作用はありますので飲む時間帯を考えたほうがいいと思います。
紅茶の場合は?
紅茶には、抗菌作用や消炎作用があり、リラックス効果もあります。
しかし紅茶にもカフェインが含まれているので、カフェイン中毒になるのでは、と思われる人もいるのではないかと思います。
でも紅茶には緑茶と同じタンニンという成分が含まれている為、カフェインの効果はコーヒーほどは高くないと言われています。
このように紅茶ではカフェイン中毒にはなりにくいと言えますが、毎日異常なほどの量を飲めばカフェイン中毒になる危険性はあります。
中毒まではいかなくとも、飲み過ぎで胃炎になったとか、暑い時期に紅茶だけで水分補給したら脱水症状を起こした、などの話はよく聞きますので、やはり自分の体調を考えながら適量を飲んで楽しんだほうがいいと思います。
紅茶にはメリットはたくさんありますか。
カフェインは眠気抑制効果
カフェインには、眠りを抑制する効果があります。その覚醒効果は、8時間~14時間も続くのです。
カフェインは、コーヒーだけでなく紅茶、緑茶、チョコレート、ココア、コーラ、栄養ドリンクなどに含まれています。夜に心地よく眠りたい人は、これらの食品を午後から、最低でも寝る5~6時間前には摂取しないようにしたいですね。
カフェイン中毒になっている人は、不眠症になっている場合が多いです。
カフェイン中毒になると、常にカフェインを摂取しているのでいつも興奮状態になっていてうまく眠ることができないのです。
不眠症を改善しようと思って、カフェイン摂取を中断すると不安になってしまい、結局またカフェインを摂取してしまうという悪循環に陥るのです。
カフェイン中毒になる量と慢性症状とは?【紅茶や緑茶は】のまとめ
カフェインは適度に摂取すると効果的ですが、大量にとることは避けた方が良いでしょう。