不眠に悩む方が多くなっていますが、自分で環境を改善して不眠を治す方法があるのでしょうか?不眠は寝る前の行動を変えたり、軽めの運動、規則正しい生活、そして漢方などでも改善していくことがありますので、まずは自分の不眠のタイプをチェックしてみましょう。
不眠の治し方には、日常生活の見直しから、医師による治療があります。まずは自分でできる不眠の対策をすることが必要で、睡眠環境を整え、寝る前の準備をしっかりして、起床後は朝日を浴びるなどの対策法が効果的です。漢方も副作用がなくおすすめです。
不眠の定義は?
夜にしっかりと眠ることができず、日中に眠気が強く現れたり注意力がなくなったり体調が悪くなる状態を言います。
自分では寝ているつもりでも不眠になっていることがあります。
布団に入って寝ようとしてから30分から1時間以上寝つけなかったり、夜中に何回も目が覚めたり、起きる予定の時間より2時間以上前に目が覚めてしまいもう一度寝ようとしても眠れなかったり、長時間寝ていたのに熟睡した感じがないときにも不眠と考えられています。
不眠症は若いときはあまり発症はしません。
しかし、中年期から老年期にかけて増加する傾向にあります。
日本では5人に1人が不眠症に悩んでいると言われています。
また男性より女性のほうが不眠症になりやすいというデータもあります。
不眠症の原因は人により様々ですがひどい場合は病院を受診するようにしましょう。
不眠の治し方は?
不眠は生活習慣を見直すと改善する場合があります。
朝起きたらしっかりと朝日を浴びます。
人間の体は光を浴びると目覚めて暗くなると眠くなるようになっています。
これは不眠の治し方で一番基本的なものです。
朝起きたら外に出なくてもカーテンを開け、夜は部屋を暗くして間接照明などを利用します。
そして昼間に眠たくなっても昼寝は1時間以内にして、寝すぎないようにしましょう。
軽い運動をして体を疲れさせると夜に寝やすくなります。
お風呂に入るときはシャワーだけにしないでぬるめのお湯で温まり、入浴後に軽いストレッチをすると眠りやすくなります。
さらにジャージや部屋着ではなくパジャマを着て寝るようにします。パジャマも天然の素材にしたり首や手首や足首やウエストを圧迫しないものを選びましょう。
寝る前にホットミルクを飲むのも効果的で、カフェインが含まれている飲み物を夕方以降は飲まないようしたりアルコールを寝る前に飲むのも控えます。
寝る前にテレビやパソコンやスマートフォンなどは見ないようにして、脳が興奮することはやめ、ブルーライトを遮断しましょう。
スマホの普及でブルーライトによる不眠が増えています。
チェック方法は?
自分は不眠症かどうかをチェックする方法は眠りの質を考えてみます。
- なかなか寝つけず30分から1時間以上寝返りをうったり目をあけたりとじたりしていませんか?
- 眠ってからは朝までぐっすりと眠れますか?
- 夜中に何回も目が覚めたりトイレに行ったりしていませんか?
- 夜中に目が覚めたりトイレに行ったりしたあとは目をとじたらすぐに眠れますか?
- 朝7時に起きようと目覚まし時計をセットしたのに5時に目が覚めてしまい、そのまま眠れず2時間が経過していませんか?
- 睡眠時間はたくさんとれているのに熟睡した気がしないし、疲れがとれていなかったり日中に眠気がひどく集中力や記憶力が低下していませんか?
- 睡眠が不足することでおきる頭痛や肩こりやぼんやりしたりしませんか?
一度自分で不眠症のチェックをしてみましょう。
これらの症状があれば不眠の疑いがあります。
[ad#ad-1]漢方は効果的?
漢方は体質を改善する目的で処方されることが多いので、不眠には漢方は効果的だと考えられています。
不眠といっても原因や症状はいろいろあるので漢方も1種類だけではなく、その人にあったものを処方します。
神経が高ぶったり便秘をしたり高血圧などの症状が原因の不眠には柴胡加竜骨牡蛎湯という漢方が効果的です。
この柴胡加竜骨牡蛎湯は動悸の症状や小児の夜泣きにも効果があります。
胃腸が弱っていたり胃下垂症になっていたり、神経的なストレスや口が苦かったり口が粘ったりするなどの不眠の症状には、加味温胆湯という漢方が効果的です。
参考⇒ストレスで吐き気がする原因と解消法は?【頭痛やめまいも】
この加味温胆湯は実験でアルツハイマーにも効果があることがわかりました。
更年期からくる肩こりや頭痛や生理不順などの不眠の症状には加味逍遥散という漢方が効果的です。
この加味逍遥散には冷え症や月経困難にも効果的があります。
悩みや不安が原因の不眠の症状には三黄瀉心湯という漢方が効果的です。
この三黄瀉心湯は鼻血や痔など出血をともなう症状にも効果があります。
つぼは?
不眠で睡眠不足になると血流が悪くなることがあります。
参考⇒睡眠不足は肥満や病気の症状がでる!【一発解消するには?】
そんなときはツボをおして刺激をあたえると血流がよくなりよく眠れることがあります。
不眠のツボはいくつかあります。
百会
百会は頭の頂点にあり左右の耳を結んだ頭の上にあります。この百会は不眠症だけではなく抜け毛や肌荒れや頭痛や眠気や肩こりや血流がよくなるなどいろいろな効果があります。
安眠
安眠は名前のとおり快眠や熟睡に効果があるツボです。
耳の後ろにあるとがった骨にあり指1本くらいしたの位置にあります。指圧する反対側の手を後ろにまわして首を包み込むようにし中指で指圧すると刺激しやすいです。
失眠
失眠のツボは眠りを失うという意味ではなく失った眠りを呼び戻すという意味です。
足の裏のかかとの中央にあります。
ここはかたいので指圧が無理ならペンの先やゴルフボールなどを利用するのもいい方法です。
ツボは自分で刺激するより誰かにしてもらうほうが気持ちがいいですが、指圧するときは痛いより気持ちがいい程度にします。
うつとの関係は?
うつ病の人の9割に不眠があると言われています。
どちらの症状が先にあらわれるのかは医師によって意見がわかれますが、一般的に不眠のほうが先にあらわれると言われています。
不眠症のなかでも起きる予定の時間より2時間以上前に目が覚めて再び眠ろうと思っても、眠れなかったり夜中に目が覚めてからなかなか眠れなかったりするのは危険信号です。
うつ病の場合は眠れないときに自分はダメな人間だと考えたり自分はまわりに迷惑ばかりかけていると考えたり自分なんていないほうがいいと考えこむことが多いのです。
そして、早く目が覚めても起きようという気力がわかないのもうつ病の症状です。
加齢とともに朝早く目が覚めることはありますが起きたくないと思うより、せっかく早く起きたのだから散歩にでも行こうと前向きに考えるものです。
男性の10%女性の20%は一生の一度はうつ病になると言われていますので、不眠が続く場合などは専門科に相談にいくことをおすすめいたします。
病院で治る?
不眠といっても症状は人それぞれ違います。
ネットや本などの情報が自分にあった方法とは限りません。また、人に相談しても眠れないだけだと簡単に考えられてしまうかもしれません。
ですので不眠かなと思ったら病院を受診するようにします。
受診するのは心療内科か精神科がいいです。
最近では睡眠障害の専門科がある病院もあります。
不眠で病院を受診すると薬物療法が一般的です。
しかし、薬に頼るだけではなく生活習慣を改善したり自分でできることはしてみることも大切で、そうすれば薬を飲まなくても不眠が治る場合もあります。
病院での薬物療法以外では光を体にあてて体内時間を調整して昼と夜の状態を作る療法もあります。
不眠の原因が他の病気の疑いがある場合は検査をして病気がみつかればその治療をすることもあります。
不眠の薬物療法では脳を鎮める薬を使うことが多いので早く効果がでますが、飲み続けると薬がないと眠れない依存症になるデメリットもありので注意が必要です。
不眠の治し方は漢方がおすすめ?【チェック方法はコレ!】のまとめ
悩みがあったり、ストレスが多くなってくると不眠が続くという場合もありますが、あまり長期にわたる不眠は注意が必要です。