クレジットカードの発行を申し込んだが審査に通過できず作れないというケースがあります。
実際に一般社団法人日本クレジット協会の調査でも、2022年中に3,587万件の入会申し込みがあり、その中で契約に至った件数は2,669万件と報告しています。
※出典:一般社団法人日本クレジット協会
こうした数字が示しているように、クレジットカードが作れないということはよくある出来事です。
しかし、審査に通過できずクレジットカードが作れなくても、カード発行の道が無くなったわけではありません。
カードが作れない理由を把握し、それを解消すれば再びクレジットカードを作ることは可能です。
そこで、本記事ではクレジットカードが作れない理由と、それを解消し再びカードが作れるようになるためにできることを紹介します。
クレジットカードが作れない理由
クレジットカードが作れない理由としては以下のものがあります。
- 返済能力が乏しい
- 同時に何枚もカード発行を申し込んだ
- 金融事故を起こしている
- 信用情報機関に記録がない
返済能力が乏しい
カード会社が、申込者は返済能力が乏しいと判断すればカードを作ることはできません。
申込者の返済能力の有無は属性情報で判断されます。
属性情報には以下のものが含まれます。
- 年齢
- 配偶者の有無
- 家族構成
- 連絡先(固定電話や携帯電話の契約の有無)
- 職業
- 就業形態(正社員・アルバイト・無職など)
- 勤務先
- 勤続年数
- 年収
- 居住形態(持ち家もしくは賃貸)
- 住宅ローンの有無
カード会社は、属性情報を基準にスコアリングと呼ばれる方法で評価点数を計算し、カード発行基準に達しているかどうかを判断します。
カード会社は貸し倒れを防ぐため、申込者に安定した継続収入があるかどうかに注目します。
したがって、年収が多い、勤続年数が長いとった方は審査に通りやすいですが、入社したばかりで給与が低い、起業したばかりの個人事業主という方は審査に通らずカードが作れない可能性があります。
同時に何枚もカードを申し込んだ
同時に何枚もクレジットカードを申し込むと、カード会社からお金に困っている人とみなされて、カードが作れないことがあります。
クレジットカードの申し込みは信用情報機関に記録が残り、多重申し込みの情報は信用情報機関を通じて各カード会社が共有・参照することが可能です。
同時に何枚もクレジットカードを申し込んでいるなら、カード会社はその人が複数のカードを使いキャッシング枠でお金を借りるつもりとみなすかもしれません。
カード会社は貸し倒れのリスクを避けたいです。したがって、お金に困っていると判断できる人を審査に通してカードを発行することはありません。
カードを複数枚所有したいという場合、カード受け取りから6ヶ月程度期間を置いて次のカードを申し込むことをおすすめします。
金融事故を起こしている
過去に金融時を起こしている方がカード発行を申し込んでも、信用情報機関にその情報が残っているならカード会社は貸し倒れのリスクがあるので審査を通すことはありません。
金融事故には以下のものがあります。
- 長期延滞:61日以上または3か月以上返済を遅らせた(期間は信用情報機関ごとに違う)
- 強制解約:利用料金の延滞や利用規約違反などによってカード会社に強制的にカードを解約された
- 債務整理:債務整理により借金の減額、支払い期間を調整をした
- 代位弁済:借金の返済ができなくなったので、保証会社などの第三者が代わりに借金を返済した
- 自己破産:返済不能であることを裁判所に認めてもらい借金の返済義務を免除してもらった
こうした金融事故を起こした場合、信用情報機関にその情報が登録されます。いわゆるブラックリストに載るということです。
金融事故が登録されている方がカードを申し込んでも、カード会社は返済能力がないと判断するので、カードは作れません。
ちなみに、携帯電話を分割購入した場合、ショッピングローン(割賦払い)を利用することになりますが、その支払いを未払いや延滞した場合も金融事故として登録されます。
ブラックリストに登録される期間
金融事故の記録は消されずにずっと残るわけではありません。
金融事故の記録がどれくらい残るかは、事故の内容や信用情報機関により違いがあります。
一般的には長期延滞や強制解約、代位弁済は5年程度、債務整理や自己破産なら最長10年記録が残ります。
該当する金融事故の履歴があるなら、その情報が抹消されるまでの間はカードは作れないでしょう。
信用情報機関に記録がない
これまでクレジットカードを作ったことがない、カードローンの利用がないという方の場合、カード発行を申し込んでもカードが作れないことがあります。
それは、その申込者について、信用情報機関にクレジットカード、銀行やノンバンクのローンの利用履歴といった個人の借入や返済についての記録が全くないからです。
一般的にそうした方は「スーパーホワイト」と呼ばれ、カード会社はスーパーホワイトの人について「過去に金融事故を起こしてクジレットカードやローンが利用できないから記録がない可能性がある」と考えます。
20代前半の方なら、スーパーホワイトの状態でも不思議ではありません。
一方、ある程度の年齢でスーパーホワイトの方がカード発行を申し込む場合、カード会社はその申込者について不安視するので、カードが作れないということがあるでしょう。
とはいえ、スーパーホワイトの方はカードが絶対作れないというわけではありません。
以下の方法で自分の信用情報(クジレットヒストリー)を作り上げることが可能です。
- 携帯電話や家電製品を分割で支払い、割賦購入の代金を返済した実績を作る
- 審査に通過しやすいカードを選んでそれに申し込む
- カードが発行できたらそれを利用して信用情報を作る
まとめ
この記事ではクレジットカードを申し込んでも作れない理由、それを解消するための方法を紹介しました。
カードを持つには安定した収入と、金融事故の記録がないきれいな信用情報つまりクレジットヒストリーが必要です。
カードが作れないとお悩みの方には、しばらくはきれいなクレジットヒストリーを作ることを意識し、それから比較的審査に通りやすいカードを選んで申し込むことをおすすめします。