薄毛について悩んでいる人は、自分なりに原因を考えて対策をしていることもあるでしょう。しかし、思っていることとは違う原因で薄毛になっている可能性もあります。そこで、主な薄毛の原因を9つ紹介します。原因にあった対策をするためにも、まず薄毛の原因についてしっかり理解することが大切です。
原因1.男性のハゲは遺伝する…
薄毛の原因の1つ目は遺伝です。薄毛の直接的な原因は男性ホルモンにあるといわれていますが、この男性ホルモンは遺伝と関係が深いということが研究によりわかってきています。
テストステロンという男性ホルモンは、ある酵素と結合することによってジヒドロテストステロンという男性ホルモンに変わることが知られています。このジヒドロテストステロンは抜け毛を促進する作用や発毛を抑える働きをするのです。
そのため、男性ホルモンが強いと薄毛になりやすくなるという傾向が生じます。そして、この男性ホルモンの分泌量が遺伝によって大きな影響を受けているのです。
自分の父親や祖父が薄毛である場合は、遺伝の影響を受けて自分も薄毛になる可能性があることを知っておきましょう。もちろん、遺伝による男性ホルモン量の活発化がどの程度発現するかはケースバイケースで、薄毛にならない場合もあります。
もし遺伝による影響で薄毛が発現しても、一定の対策をすることで薄毛を抑える方法があることをあわせて理解しておくことも大切でしょう。
原因2.生活習慣の乱れ
薄毛の原因として考えられる2つ目の要素は生活習慣の乱れです。具体的には、
- 質の良い睡眠がとれていない
- 過度なアルコール摂取
- 喫煙習慣
などが薄毛の原因になると考えられています。
質の良い睡眠
まず質の良い睡眠をとることが大切です。睡眠は
- どの時間帯に睡眠時間を確保するかという点
- どのぐらいの長さの睡眠時間を確保するかという点
が重要になります。成長ホルモンはいわゆるゴールデンタイムと呼ばれる夜22時から夜中の2時が最も活発になるといわれていますので、この時間に睡眠を確保するように努めましょう。
また、起床時間が近づくにつれて成長ホルモンは分泌量が減少していく特徴があります。そのため、ゴールデンタイムのあとも一定時間の睡眠時間を確保できるように睡眠時間の長さにも気を配ることが大切です。
過度なアルコール摂取
また、過度なアルコール摂取も薄毛の原因となる可能性があります。アルコールは体内に吸収されると分解されますが、その過程で酵素を排出します。この酵素は中性脂肪の増加につながり血液がどろどろになる原因となります。
その結果、血流が悪くなり髪に栄養がいきわたりにくくなるのです。
喫煙習慣
さらにタバコを吸うことも同じような結果を招く可能性があります。タバコやお酒などの嗜好品は過度に摂りすぎないように注意する必要があるでしょう。
原因3.食生活の乱れ
薄毛の原因として考えられる3つ目の要素は食生活の乱れです。
食生活のポイントとして
- 1つ目は食べ物の質
- 2つ目は食べる量
- 3つ目は食べる時間帯
の3つが挙げられます。
食べ物の質
1つ目の食べ物の質については、まず動物性脂肪が多い食事の摂りすぎに注意することが大切です。動物性脂肪が多くなると、血中に含まれる脂肪分が増加し、血液がドロドロになってしまうことにつながりやすいです。
生活習慣についてご紹介したとおり、血液がドロドロの状態になると髪の毛に十分な栄養が届かず発毛が抑えられてしまうのです。外食が多い、肉が大好きという人は動物性脂肪の取り過ぎになる可能性がありますので、自炊の回数を増やすなど、食生活改善の努力をしてみることをおすすめします。
食べる量
2つ目の食べる量は言うまでもないでしょう。食べ過ぎは栄養の取り過ぎにつながり、脂肪増加の原因となります。脂肪増加が血流を悪化させ髪の毛の栄養供給に悪影響を及ぼすことになります。適量を食べるように食生活を改善する努力をしましょう。
低カロリーでも満腹感が得られる食材を選ぶことも有効です。
食べる時間帯
3つ目の食べる時間帯ですが、深夜帯の食事を避けることがポイントです。深夜に食事を摂取するとすぐに睡眠に入ってしまうことになり、十分な消化時間が確保できず、胃や腸に負担がかかってしまいます。
その結果、腸内環境が悪化して血行不良が発生し十分な発毛ができなくなってしまうのです。
原因4.運動不足で薄毛に
薄毛の原因としてあげられる4つ目のポイントは運動不足です。忙しい生活を送っていると運動をする時間を確保することがままならなくなることも珍しくありません。仮に時間がとれたとしても疲労感から運動したくないということも多いでしょう。
しかし、それが薄毛の原因となることを知っておく必要があります。適度な運動をしないと血流の増加が得られませんし、筋肉量が減少してしまうことによってますます血流が悪くなってしまいます。
筋肉は体を動かすために欠かせないものですが、その筋肉は血液を体中に巡らせる補助ポンプのような役割も担っています。血流が悪化すれば髪の毛に十分な影響が届かないことはすでにご紹介しましたが、それだけでなく良好な健康状態を保つことも難しくなってしまいます。
適度な運動量を確保するためには継続的に運動することが大切です。たまに運動をするだけでは運動不足の解消は難しいでしょう。継続的に運動をするためには、運動する時間を決めるのが効果的です。
朝起きたらジョギングや散歩するなど、適度な運動を習慣化させることが大切です。
原因5.頭皮に悪いシャンプーの使用
薄毛の原因となる5つ目の要因は頭皮に悪いシャンプーの使用です。石油系のシャンプーなどは頭皮が乾燥しすぎることにつながり、頭皮の健康状態に必ずしもよくない可能性もあります。
できるだけ頭皮によいシャンプー剤を使用することが、頭皮の健康状態を良好に保ち、発毛促進につながる可能性があることを知っておきましょう。
シャンプーは洗浄成分の違いによってタイプ分けできますが、
- 石油系のシャンプーの洗浄成分は石油系合成界面活性剤
- アミノ酸系のシャンプーの洗浄成分は天然由来の合成界面活性剤
- 石けん系のシャンプーは天然由来
です。これらのうち、石油系と石けん系のシャンプーは頭皮を乾燥させてしまいがちというデメリットがあるといわれています。
薄毛対策に役立つシャンプーを選びたい人は、アミノ酸系のシャンプーを選ぶとよいと一般的には言われています。ただし、どんなシャンプー剤がよいかは人によって違う場合がありますので、わからないときは専門家に聞いてみることをおすすめします。
使っているシャンプーを変えるだけで薄毛対策になるのであれば簡単ですので、まずは自分の使っているシャンプーを点検してみましょう。
原因6.シャンプーの仕方が間違っている
薄毛の原因の6つ目はシャンプーの仕方の間違いです。どんなに頭皮によいシャンプー剤を使用しても、髪の洗い方が悪ければ効果を得ることは難しくなります。そのため、髪の洗い方にも気を配る必要があるでしょう。
髪の毛を洗う場合は、いきなりシャンプー剤をつけて洗い始めるのではなく、まず水洗いで大まかな汚れを取ることが大切です。その上で、シャンプー剤をよく泡立て指の腹で頭皮をマッサージする感じで洗うことをおすすめします。洗い終わったあとはしっかりすすぎをすることも忘れないようにしましょう。
また、シャンプーの回数が多すぎるのも問題があるといわれています。例えば、朝シャンを必ず行うことに加えて夜もしっかりシャンプーするという場合は洗いすぎに注意することが大切です。
頭皮の汚れは血行不良など薄毛の原因になりますが、洗いすぎて頭皮にダメージを与えるとか、過度に脂分を除去しすぎることもかえって髪の毛を傷める原因となります。
朝シャンは忙しい時間帯にシャンプーすることになる場合が多く、雑な洗い方につながるおそれもあります。夜に1回シャンプーする程度に抑えることをおすすめします。
原因7.いつも同じヘアスタイル
薄毛の原因としてあげられる7つ目の要素は、いつも同じヘアスタイルをしていることです。例えば、分け目がいつも同じヘアスタイルをしていると薄毛の原因になっている可能性がありますので注意が必要です。
分け目が同じということは、常に頭皮が空気にさらされている部分と、空気に触れにくい部分が固定されてしまうことを意味します。頭皮も呼吸していますので、空気に触れにくい部分は十分な皮膚呼吸が行われず血行も悪くなり、その部分の髪の毛に十分な栄養がいきわたりにくくなる可能性があるということです。
髪型を毎日大幅に変えるのは抵抗もあるでしょうから、少し分け目を変えてみるといった努力をしてみることをおすすめします。また、髪を引っ張って一定の髪型にしている場合も注意が必要です。常に同じ頭皮部分や髪の毛にストレスがかかることになります。
頭皮や髪の毛にストレスがかかり続ければ当然その部分は生命力が弱くなることにつながるでしょう。同じ場所にストレスがかからないように髪型を変えることを心がけることも大切です。
原因8.精神的ストレスによる抜け毛
薄毛の8つ目の原因としてストレスによる抜け毛も考えられます。精神的なストレスとしては、
- 仕事内容のストレス
- 人間関係のストレス
などが考えられますが、中には薄毛であることにストレスを感じている人もいるでしょう。ストレスは自律神経を乱れてしまうといわれています。自律神経が乱れると血行障害につながります。血行障害は薄毛の原因になります。
また、ストレスがかかっていると交感神経が常に働いている状態になります。興奮状態が続いていることになり、リラックスできていない状遺が続いてしまうのです。
ストレスがまったくない生活というのは考えにくいですので、どのようにストレスと付き合うかがポイントになります。仕事や人間関係でストレスを抱えている人は、積極的に気分転換を図るようにしてみましょう。適度な運動は気分転換として有効ですし、薄毛対策だけでなく健康維持にも役立ちますのでおすすめです。
また、薄毛であることにストレスを感じている場合は、負のスパイラルに陥っている可能性があるので特に注意が必要です。薄毛を気にしないのは難しいかもしれませんが、適切な対策をとれば自信につながりますので、ご紹介している薄毛対策を実行すれば自信が持て薄毛によるストレスを軽減できるはずです。
原因9.血行障害による薄毛
9つ目の薄毛の原因として血行障害も考えられます。血行が悪くなる原因としてはすでにいくつかご紹介してきましたが、ここでは冷え性が原因で薄毛になる可能性に注目します。冷え性は血行が悪くなるから起こると考えられますが、さらにその原因を探っていくと低血圧体質の人が冷え性になりやすいことが知られています。
つまり体質ということになります。体質の場合はなかなか直すことが難しいとあきらめてしまう人も多いですが、対策をとることで低血圧傾向を改善できる可能性は十分にあります。
1つは筋肉をつけることです。そのためには適度な運動が効果的でしょう。
もう1つは衣服など身につけるものに気を配ることで低血圧による冷え性を改善することもできます。仕事中にひざ掛けをかけるなど物理的に冷えを解消することが効果的です。
冷え性になると血行障害が発生して髪の毛に栄養が届きにくくなりますので、冷え性の人は運動や洋服などで十分な対策をすることが薄毛対策になることを知っておきましょう。
薄毛の原因を徹底網羅!男性の薄毛を知ろう!のまとめ
男性の薄毛の原因になると考えられることを9つご紹介しました。これまで自分の薄毛の理由だと思っていたこと以外にも「こんな原因もあったのか」と気付きがた得られた人もいるでしょう。薄毛対策をしていても原因を取り違えていれば対策自体も間違っていることになります。間違った対策をしても当然効果は得られません。そうなると「自分の薄毛は対策しても無駄なものなのか」とあきらめてしまうことにもなりかねません。あきらめてしまったら、せっかく対策を取れば改善できる薄毛もそのままになってしまいます。大切なことは、薄毛の原因をしっかりと特定し、正しい対策をとることです。ご紹介した9つの原因を知ることが正しい薄毛対策に役立つはずです。しかし、そうはいっても自分の原因がどれに該当するかわからないという人もいるでしょう。正しい対策を行うための原因特定には、プロに相談してみることも有効な方法です。薄毛・発毛サロンなどに相談に行ってみるのもよいでしょう。薄毛は原因を特定できれば正しい対策を見つけることが可能になりますので、まずは原因特定に力を注ぐことを心がけることをおすすめします。正しい薄毛対策を行って、悩みを解消ししょう。