オンライン決済やキャッシュレス決済などの普及によりお金を送る方法も多様化してきました。したがって、お金を送る方法についても、どんな方法があるのか知っておく必要があります。
そうすれば、送る相手に応じた送金方法を選ぶことができます。場合によっては送金コストを抑えることも可能です。
そこで、この記事ではお金を送る5つの方法、それぞれの使い方について紹介します。
さらに、コンビニや宅配便でお金を送ることが可能かどうかも説明します。
家族や友人にお金を送る必要があるという方、コンビニで送金する方法が知りたいという方はこの記事を参考にしてください。
お金を送る5つの方法とは?ネットやアプリも使える!
直接相手に会わせずにお金を送る方法には次の5つがあります。
- 銀行振込
- 現金書留
- 郵便為替
- 個人間送金・アプリ送金
- 仮想通貨
それぞれの送金方法について詳しい内容を紹介します。
銀行振込
お金を送る方法として一般的なものが銀行振込です。銀行振込の方法には以下の2つがあります。
- 自分の銀行口座から相手の銀行口座に振込する
- 手持ちのお金を相手の銀行口座に振込する
窓口・ATM・ネットバキングのどの方法で手続きをする場合でも、共通しているのは相手の銀行口座を知らないと使えないという点です。
ネットバンキングを利用しているなら、窓口やATMから振込するときよりも手数料を抑えることができます。
窓口やATMに行く手間や時間を考えると、オンラインバンキングで送金する方が便利でお得です。
現金書留
現金書留は郵便局から現金を郵送でお金を送る方法です。
現金書留は基本料金にプラス435円(5,000円ごとにプラス10円)で利用できます。
現金書留は損害要償額の申し出をすれば、万が一の紛失などの際は50万円まで補償してもらえます。
※出典:日本郵便株式会社
現金書留専用の封筒は郵便局で販売されており、21円(税込)で購入できます。のし袋も入るサイズなので、お祝いなどを送るときに便利です。
郵便為替
郵便為替は、現金を郵便局の貯金窓口で「為替」(かわせ)という証書に代えてもらい、その額面に記載されている金額を受取人が窓口で受け取るという方法です。
郵便為替の手続きを終えたら、証書を封筒に入れて普通郵便で送ることができます。
普通為替証書1枚の料金は以下の通りです。
- 送金額5万円未満:550円
- 送金額5万円以上:770円
※出典:ゆうちょ銀行
相手の住所がわかるが、銀行口座はわからない場合、お金にのし袋やお手紙を添えたい場合は現金書留か郵便為替が利用できるでしょう。
個人間送金・アプリ送金
個人間送金・アプリ送金は、銀行振込や現金書留とは違い、相手の口座番号や住所を知らなくても、相手の電話番号、送金アプリのQRコード、IDなどがあればお金を送ることができます。
銀行振込では手数料が発生しますが、個人間送金では銀行を介さないので手数料がかかりません。
送金アプリからお金を送る場合は、原則として銀行口座やクレジットカードを登録し自分のアカウントに現金をチャージしておく必要があります。
送金されたお金は基本的にアプリ内で電子マネーとして残るので、買い物の支払いなどに利用できます。アプリによっては現金化することも可能です。
ただし現金化で利用できる銀行口座が指定されていたり、手数料がかかる場合があるのでその点には注意してください。
有名な個人間送金・アプリ送金には以下のものがあります。
- PayPal
- Venmo
- LINE Pay
- PayPay
- 楽天ペイ
- d払い
- pring(プリン)
- Kyash(キャッシュ)
個人間送金・アプリ送金を使えばネット環境とパソコン・スマホがあればいつでもどこでもお金を送れるので便利です。
また、送る相手が海外にいる場合は海外送金に対応したPayPalやWiseを使えば、国内銀行から海外送金する場合よりも手数料を抑えることができます。
個人間送金・アプリ送金のメリット・デメリット
個人間送金・アプリ送金はとても便利なので利用者が急増しているお金を送る方法です。
個人間送金・アプリ送金のメリット・デメリットを簡単にまとめておきました。
【メリット】
- 現金を用意する必要がない
- 受け取ったお金はさまざま用途で使える
- ネット環境とアプリさえあればいつでも、どこでもお金が送れる
- アプリ内に履歴が残るので送り忘れや受け取り忘れが防止できる
- 手数料がないので、他の送金方法よりお得
【デメリット】
- お金を送る相手も同じアプリを持っている必要がある
- 現金化に対応していないアプリもある
- 送金に手数料が発生するアプリもある
個人間送金・アプリ送金は銀行口座やカードなどを使わず、アプリだけでお金を送れるのでとても便利です。
メリット・デメリットを理解し、自分に合った使いやすい個人間送金・アプリ送金を利用してください。
仮想通貨
仮想通貨は、インターネット上で取引されるデジタル通貨のことです。
ビットコインやイーサリアムなどが有名です。仮想通貨を利用することで、直接会う必要なくお金を送ることができます。
送りたい金額を相手の仮想通貨ウォレットアドレスに送金するだけです。
仮想通貨の送金は数分から数時間で完了します。これは、急いでお金を送りたい場合や、国際送金を行う場合に特に便利です。
さらに、仮想通貨の送金は手数料が安いです。銀行振込や送金サービスでは手数料がかかることがありますが、仮想通貨の場合、送金額に対してほんのわずかな手数料しかかかりません。
これは、大きな金額を送金する場合や、頻繁に送金する場合にコストカットにつながります。
だだし、この方法でお金を送るには、送る側も受け取る側も仮想通貨のウォレットアドレスを持っていなければなりません。
コンビニATMでお金を送ることはできる?
結論を先に言えば、コンビニATMでお金を送ることは可能です。
したがって、銀行や郵便局が近くにないという場合、コンビニからお金を送ることができます。
この部分では、セブンイレブン・ローソン・ファミリーマートのATMでお金を送る方法、その際の注意点を紹介します。
セブンイレブンのATM
セブンイレブンに備え付けられているATMはセブン銀行のATMです。
振込をする際の手順は以下の通りです。
- ATM画面の「引出し・預入れ クレジット取引など」をタッチ
(カード挿入口へカードを挿入しても取引きが開始される) - 「カード」をタッチ
- 暗証番号を入力
- 振込金額を入力
- 振込先の金融機関・支店名・口座番号を入力
- 振込内容を確認
- 振込完了(カードを受け取る)
※出典:セブン銀行
セブンイレブンのATMはカード振込のみに対応しており、現金を使った振込には対応していません。
したがってお金を送る前に、振込で使う口座に必要なお金が残っているか確認しておいてください。
ローソンのATM
ローソンにはローソン銀行のATMが備え付けられています。ローソンのATMを使った振込の手順は以下の通りです。
- 「取引開始」ボタンを押す
- キャッシュカードを挿入
- 画面の案内に沿って振込手続きをする
- カードと明細票を受け取る
※出典・ローソン銀行
ローソンATMでは現金による振込はできません。カードを利用した振込のみとなっています。
ローソン銀行宛の振込なら24時間365日いつでも当日扱いです。
他行宛ての振込なら平日の0:00~15:00までが当日扱いで、それ以外の時間帯なら翌営業日になるので注意してください。
※出典:ローソン銀行
ファミリーマートのATM
ファミリーマートには、E-netのATMもしくはゆうちょATMが設置されています。
E-netのATMでお金を振込ときの手順は以下の通りです。
- カードを挿入(利用しているキャッシュカードの銀行画面になる)
- 希望の項目から「カード振込」を選択
- 暗証番号を入力
- 画面の案内に沿って操作
- カードと明細票を受け取る
※出典:E-net
ファミリーマートにの備え付けられているゆうちょATMを使っての振込方法は以下の通りです。
- 「ご送金」ボタンを押す
- 「ゆうちょ口座へのご送金」もしくは「他行口座へのご送金」を選択
- 画面表示に沿って操作する
- カードと明細票を受け取る
※出典:ゆうちょ銀行
ファミリーマートのATMを使えばカード振込でお金を送ることができます。
しかし、現金振込はできないので、その点を覚えておいてください。
ちなみに、ゆうちょ銀行や郵便局に設置されているATMでは現金での送金が可能です。
ただし国などへの払い込みを除き、送金額が10万円を超える現金の払い込みはATMではできません。
宅配便やゆうパックでお金を送ることはできる?
宅配便やゆうパックでお金を送ることはできません。
なぜなら郵便法や各宅配業者が定めている約款でそれが禁じられているからです。
郵便法第17条では、現金及び貴重品の差出し方について以下のように定められています。
現金又は郵便約款の定める貴金属、宝石その他の貴重品を郵便物として差し出すときは、書留(第四十五条第四項の規定によるものを除く。)の郵便物としなければならない。
※出典:e-Gov法令検索
ヤマト運輸も公式サイトで以下の品物は送れないことをきちんと説明しています。
- 現金
- 金券(小切手、手形、株券、その他の有価証券類)
- 電子マネーカード (チャージされていない場合でも送れない)
- クレジットカード、キャッシュカード
※出典:ヤマト運輸
宅配便やゆうパックでお金を送ることは安全面からもおすすめしません。
宅配便やゆうパックでは、ATMの明細書や送金アプリの利用履歴のような送金記録が残らないからです。
送金の有無・送ったお金の額が確認できなければ、送ったとしても「受け取っていない」「お金が足りない」といったことでトラブルになる可能性があります。
宅配便やゆうパックはモノを送るには便利な方法ですが、お金を送るためにはつかえません。
どうしても「送る」という方法でお金を渡したいなら、郵便法に記載されているように「現金書留」が利用できます。
まとめ
この記事では直接相手に会わずにお金を送る方法を紹介しました。
銀行振込は一般的な方法ですが、のし袋に入れてお金を送る場合は郵便局でおこなう現金書留が使えます。
送金手数料を抑えたいのであれば、個人間送金・アプリ送金が便利です。
コンビニATMではカード振込でお金を送ることができます。
しかし、宅急便やゆうパックではお金を送ることはできません。
相手の銀行口座や住所を知っている、のし袋や添え状と一緒にお金を送る必要がある、相手も同じ送金アプリを使っているといった状況に合わせて、お金を送る方法を使い分けてください。