未来のAI技術を生かした資格
近年、介護ロボットや自動車運転技術などAI機能を生かした技術が発達してきております。
昔は何もかも人の手で行ってきた物づくりや、人との対応を今では、機械が物を作ったり、パネルに沿って対応し、物事のやり取りを進めていくような時代になりつつあります。
しかし、アメリカやドイツではすでにこのような技術は発達しており、日本が遅れている状態です。
そのため、今後の生活ではAI技術が欠かせないものになる可能性は間違いありません。
今回はこの、AI技術を生かした職業や資格についてお伝えしたいと思います。
AI資格について
国内では13個ほどのAI資格を取得することが出来ます。その中でいくつか実用性のある資格を紹介したいと思います。
G検定
G検定(ジェネラリスト検定)はディープラーニングを事業に活かすための知識があるかを確認する試験です。
ジェネラリストとは、多岐にわたる分野に精通し、幅広く知識を持っている人のことで、ディープラーニングとは、「人間の脳神経回路を一部数式的なモデルで表現したもの」をより複雑に設計したものを用いた学習方法です。
つまり、幅広く知識を得るための勉強による資格を意味します。人工知能の仕組みを知ったり、ディープラーニングについて学ぶ資格となっているそうです。
この資格は誰でも取得することが最大のメリットで、一番初めの通り門とも考えられます。
E検定
E検定(エンジニア検定)は、ディープラーニングの理論を理解し、適切な手段を選択して実装する能力があるかを確認する試験です。
G検定と比較して、より実践で役立つ試験がE検定と言えます。
この資格は機械の仕組みや機械を扱うにあたって、必要な数式など応用問題が問われる資格になります。
そのため、受験資格もJDLA認定プログラムを試験日の2年以内に修了していることが必要とのことです。
E検定をうけるにあたって必要な知識を得るためにはJDLA受講をする必要があります。
AI実装検定S級
AI実装検定は、ディープラーニングに関する実装能力と知識を客観的に計測する試験で、AIを体系的に学びたい方やE検定に挑戦する下準備として受験する方が多いそうです。
AI実装検定の中でS級は最難関資格とされ、画像処理をメインとした実践力や自然言語処理など応用的な実装能力を測る試験です。
通過点の資格の一つとは言え、最難関資格と言われると難しそうなイメージです。
2020年にスタートした資格試験であるため過去問を見て学習するという面は少し難しいかもしれません。
しかし、しっかり学習すれば誰でも受験する資格はあります。
Professional Data Engineer
海外の資格になるため英語表記になっております。
世界を席巻するGoogle社が主催しており、AI市場でも要注目の資格となっています。
この資格も誰でも受験することが出来ますが、海外の資格であるため、公式ドキュメントの読み込みが必要であることと、業務実績3年が必要とのことです。
そして、この資格は2年間の有効期限があるそうです。そこに関しては注意が必要であると感じます。
AWS Certified Machine Learning
海外の資格になるため英語表記になっております。
AWSにおいて機械学習モデルの構築・トレーニング・チューニング・デプロイに関する知識を有するか確認する試験であり、機械学習ソリューションの設計や運用を遂行する能力を試したい開発者やデータサイエンティストの方におすすめの資格となります。
この資格は資格受験の対象者がいるそうです。
そして国内での受講、試験も可能ですが、今後、エンジニアとして活躍したいという方には海外での試験にチャレンジすることをおススメしているそうです。
海外での活躍場面が多いため、海外受験することもよいと感じます。
Python3エンジニア認定データ分析試験
Python3エンジニア認定データ分析試験は、機械学習やビッグデータの技術で発展的にPythonというプログラミングを扱いたい方におすすめの資格となります。
近年、PythonはAI分野に活用され、大きなビジネス市場を形成するのではないかと期待されており、受講者は、年々増加傾向にあります。
受験資格も制限がないため、チャレンジしている方が多いのではないかと感じます。
AIを使った仕事について
AI資格を取得したのであれば、その資格をいかいて仕事をしていきたいと考えている人は少なくはありません。
実際に増えてきています。
そこで、AIを使った職業についてご紹介したいと思います。
AIエンジニア
AIエンジニアとは、AI(人工知能)の専門知識や技術を生かして、開発やデータ分析を行う技術者です。
大量のデータ(ビッグデータ)をAIに与えて処理をさせて、AIを教育することが仕事です。人間と同じ学習をAIが行うことを「機械学習」といい、AIエンジニアは、AIが人間と同じ学習を行うことが出来るよう効率的に設計を行います。
お掃除ロボットや自動車の自動運転や顔認証システム、検索エンジン最適化などは、AI技術は技術を生かしたものになっております。
AIコンサルタント
AIコンサルタントとは、AIを生かしてクライアントのさまざまな課題を解決に導く専門職です。
AIエンジニアをはじめとしたデジタル人材を育成して作り上げたものになっています。
こちらのスキルは相手と会話する場面にも当てはまるため、コミュニケーション能力が必要となります。
「話を聞いて自分の考えを相手に伝える」という場面になるため、相手の気持ちを理解する能力も必要になってきます。
主な仕事内容を箇条書きにしてみると、
・クライアントから問題や課題を聞いて解決へと導くこと
・聞いた内容を分析して、AIの導入計画を立案すること
・AIの開発・運用を提案すること になります。
・データサイエンティスト
データサイエンティストとは、膨大なデータを意味のあるものに変換し、先々の予測や新たな発見を行う「データ分析の専門家」です。
データサイエンティストの「データサイエンス」とは、統計学や数学、AIなどを生かし、膨大なデータの分析を行うことを指しています。
さまざまな手法やツール、数式を使って情報収集を行い、データの分析を行います。
その分析結果に基づき、クライアントや企業への結果の報告、コスト削減や売上向上などのアドバイスを行い、事業の利益に貢献することが重要となります。
この仕事を行うにあたって、統計検定2級やビジネス統計スペシャルリストといった資格も必要になります。
AIプランナー
AIプランナーとは、クライアントと技術者の間に立って橋渡しとなり、新しいビジネスやサービスをマネジメントする人材のことです。
AIの知識を活用し、AIが有効かどうかを判断し、企画を立案します。
AIプランナーに必要なスキルを箇条書きにしてみると、
・コンサルティングスキル
・コミュニケーション能力
・企画を立案する能力
・プロジェクトマネジメント力
・AI・データサイエンスに関する基礎理解やAI活用事例に関するスキル
・ドキュメンテーションスキル
になります。
AIの資格を取得する方法
AIの資格は誰でも取得することが出来ます。今の時代はAIが発達している世の中になっているので、「AIに関する仕事に転職をしよう」と考えている人は少なくありません。
未経験の人がAIについて勉強する方法があります。
そのため、AIの資格を手に入れるための方法をご紹介いたします。
通信講座を受講する
AIに関する勉強を行うには人から教えてもらうことが一番です。オンラインで受講する人が一番多いと感じます。
仕事をしながら勉強するというスタイルに最適だと感じます。
また、最近ではわからないことをメールで質問し、後日回答をもらえるというスタイルも出ています。しかし、通信講座の種類によっては自分に合うか合わないかが出てしまいます。
また、コストも月額制のものから一定額のものとバラバラです。
お試しの無料講座を見て、自分にあう通信講座を調べてから通信講座へ入ることをおすすめします。
書店で参考書を購入して独学で勉強する
この方法のメリットは、コストを抑えて学ぶことが出来ることです。自分で勉強する時間を確保することが出来るうえ、コストもかからないという面では優れています。
しかし、わからないことを誰かに聞くという行動が難しいところがあります。近くにAIについて知識がある方がいれば、この方法は良いと思います。
専門学校に入学して学習し、勉強に専念できる環境を作る
この方法は勉強が苦手な人に最も適している方法と感じます。AIのスキルも身に着けたいという人たちが集まっている環境でともに勉強をすることができ、AIのスキルを身に着けた仲間が出来ることが最大のメリットです。
また、わからないところがあるとその場ですぐに質問して返答をもらうことが出来ます。
しかし、時間の確保が必要となることがデメリットになります。学校に通うことになるため、勉強を中心とした生活へ変更することが必須になります。
そのため、仕事をするならば学校の終了後や学校が休みの日に仕事へ行くという生活へ変えなければなりません。
また、学校へ通うことになるため、独学や通信講座よりもコストがかかります。
お金や時間の確保が必要になるため、誰かの協力を得ることも大切だと感じます。
近くに協力してくれる親族がいるのであれば相談してから通うことが良いかと思います。
AIのスキルや資格では補えない職業
AI技術が進歩している世の中ですが、AIスキルでは行うことが出来ない職業もいくつかあります。
その職業をいくつかご紹介します。
介護福祉士
AIの技術を生かした介護ロボットが増えてきていますが、すべてAIで行うことは不可能です。
AI技術では対象者の移乗や移動が主に活躍することが出来ています。
しかし、食事のお手伝いやお風呂に入れるといった細かい身体的な対応、身体の活動や心のケアを行う精神的な対応がAI技術では困難であると感じます。
人間同士の対応が必要となる職種になるため、この仕事は今後ももっと活躍していくと感じます。
看護師
点滴の速度や患者の情報を入力するにあたってAI技術を生かして仕事を行っています。
しかし、点滴の速度を設定しても、最終的には人間の目で確認する必要があること、患者の情報を得るにあたって信頼関係を築くために直接お話して情報を聞き出し、自ら入力していく必要があります。
医療行為は人間の手でないとできないことばかりなので、この職業も活躍していくと考えられます。
保育士
最近では、子供の見守りアプリや連絡帳の記載など、AI技術を生かして行っている保育所も見られているそうです。
しかし、子供の面倒を機会に任せるのは不安といった声もあり、なかなかAI技術を生かした保育が発達できないそうです。
子供の教育や子供とのかかわりは人でないと難しいため、この資格も今後とも活躍すると考えられます。
心理カウンセラー
一度、AI技術を生かして実験したことがあるそうですが、難しいと判断したそうです。
相手の不安や今の想いを傾聴する仕事になります。
心理カウンセラーは話を傾聴するという場面もあります、AI技術は話を聞くという行動はできません。
人間の想いを入力しその入力に沿った返答を行うからだそうです。
時には何も返答しない場面もあるため、そこの判断はAI技術では難しかったのだと感じました。
そのため、今後も心理カウンセラーは活躍していくと感じます。
中小企業診断士
中小企業診断士は経営課題に対する診断や助言を行う「経営コンサルタント」です。
この仕事も相手とのコミュニケーションを通して情報収集を行い、相手の想いを傾聴することが必要とされています。
AI技術では行うことができない職業となっているため、今後とも活躍していくと考えられます。
まとめ
AI技術を生かした職業は増加傾向になっています。
そのため、人間の力で行っていた職業をAI技術で行えるところはAIスキルを生かしていくような世の中へなりつつあります。
AIの技術を利用すれば人間の負担も軽減され、過ごしやすい世の中へと変わっていきます。
そして、AIのスキルを身につけやすい環境が増えてきていると感じます。
そのため、AIの資格を生かしていく職業へ転職したいという声も増えていくのではないでしょうか。
日本がアメリカやドイツのように、もっと人工知能を生かしたものが増えて、人々の負担を軽減し、より生活しやすい世の中になっていくことを願っています。