薄毛に悩む男性は案外多いことでしょう。シャンプーの選び方と洗髪方法を改善し、頭皮環境を整えることは薄毛対策に有効的です。そこで今回は、普段のシャンプーの見直し方や薄毛改善につながる洗髪方法などを幅広く紹介していきます。
市販のシャンプーと薄毛対策用シャンプーの違い
シャンプーの中には「育毛用」や「薄毛対策用」と書かれたものがあります。一般的なシャンプーとの違いは、育毛シャンプーの洗浄力はそれほど強くなく、優しい洗い上がりが実現できることです。
頭皮には汚れだけではなく、育毛に効果的な常在菌や皮脂なども存在します。頭皮の常在菌や皮脂を洗い流しすぎないためにも、育毛シャンプーで頭皮を髪が育ちやすい環境に整えることは重要です。
頭皮の環境を整えるのに適した効果がある代表的なものは、
- 乾燥を防ぐタイプ
- 刺激が少ないタイプ
です。
そして、
- 乾燥対策にはアミノ酸系のシャンプー
- 低刺激のものを使いたければ無添加系のシャンプー
がおすすめです。
一般的なシャンプーの中には質の悪い成分を使ったものもあります。そのため、頭皮環境を良好なものにしたいなら、育毛シャンプーを使用するのがより良い選択肢となります。
ただし、育毛シャンプーと言っても育毛剤の効果があるわけではないので、そこは勘違いをしないようにしましょう。育毛シャンプーはあくまでも育毛に適した頭皮環境を整える目的のシャンプーで、育毛シャンプーを使ったからといってすぐに髪が生えたり増えたりするわけではありません。
強すぎる洗浄成分に要注意!
シャンプーによっては合成界面活性剤が配合されたものもあります。界面活性剤は油汚れを洗い落とすのに有効的なもので、通常では交わらない水と油とを混和させる働きがあります。その結果、油による汚れが水で簡単に落としやすくなります。
界面活性剤は自然界にも存在しますが、それほど洗浄力が強くないため人工的に洗浄力を上げる目的で合成界面活性剤が作られました。合成界面活性剤は汚れを強力に落とすことができますが、反面、リスクも大きいので注意する必要があります。
合成界面活性剤に含まれている塩化アルキルメチルアンモニウムには、皮膚障害や粘膜障害のリスクがあります。ラウリル硫酸Naやラウレス硫酸アンモニウムなどの高級アルコール系は刺激が強く、敏感肌の人も避けた方が良いでしょう。
このように合成界面活性剤には肌に悪影響を与えるものもあるので、シャンプーを購入するときは成分をしっかりとチェックすることがとても大切になります。質の悪い育毛シャンプーには肌を刺激するこれらの成分が含まれていることもあるため、育毛シャンプーといえども安心せずに、自分の目で成分を確かめてください。
知名度優先はNG!シャンプー選びの基本!
テレビコマーシャルを打つなど、知名度が高いシャンプーも中にはあります。しかし、有名だから安心とは限らないので、自分の目で成分や系統を確認し、自分の髪でそのシャンプーが自分に合っているかを確かめることが大切です。
シャンプーは成分によって大きく
- ノンシリコン系
- アミノ酸系
- 天然由来系
の3種類に分類されます。
ノンシリコン系
ノンシリコン系とはシリコンが入っていないシャンプーのことで、低刺激で安全性が高いというメリットがあります。ノンシリコン系のもので洗うと髪が軽くなり、頭皮にシリコンが残ることもないためフケのリスクを減らすことができます。
しかし、シリコンは髪の指通りを滑らかにするため、ノンシリコンシャンプーで洗髪すると髪がきしみます。シリコンには髪の表面を保護する役割もあるため、カラーやパーマなどで髪が傷ついている場合は、シリコンによるコーティング効果のないノンシリコンシャンプーだとダメージが進みやすくなるリスクもあります。
アミノ酸系
アミノ酸系は界面活性剤にアミノ酸が含まれているシャンプーのことです。頭皮や髪と同じ弱酸性をしているため、低刺激で優しいのが特徴です。髪の成分のほとんどもアミノ酸でできています。また、アミノ酸系シャンプーは泡立ちも良いのも魅力です。
ただし、洗浄力が弱いため、脂性の人には使用感が物足りなく感じるかもしれません。また価格が高いものが多いため、使用し続けるのが難しい人もいるかもしれません。
天然由来系
天然由来系の石鹸シャンプーは、汚れをしっかりと落とすことができ、短時間で洗髪が完了するというメリットがあります。
しかし、裏を返せば皮脂を落としすぎるという面もあるため、脂性の人には良いですが、敏感肌や薄毛に悩んでいる人には向かないかもしれません。
もうひとつ重要なことは、自分の頭皮タイプにあったシャンプーを選ぶことです。どんなに良い成分が使われた高級シャンプーでも、洗髪後にかゆくなったりフケがたくさん出たりするものは使用を控えるべきです。
洗髪方法!そのポイントは?
育毛シャンプーを使用して薄毛対策をしたとしても、それだけでは不十分かもしれません。育毛をしっかり行うためにも、洗髪の基本をしっかりと押さえておきましょう。
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洗髪の基本1.シャンプーを使う前が肝心!
まずはシャンプーをする前に、ブラッシングをして汚れやホコリなどを落としておきます。ブラッシングには専用のブラシを使用し、頭皮をガシガシとこするのではなく、髪の先の方から少しずつ行っていきます。ブラッシングは汚れなどを落とすだけではなく、浮かせて洗い流しやすくする効果もあります。
そのため、ブラッシングの工程を洗髪前に入れるだけで、低刺激で洗浄効果が低いシャンプーを使用したとしても、汚れが髪や頭皮に残らずに洗い流せる確率が上がります。
ブラッシングのあとはいきなりシャンプーをつけて髪を洗うのではなく、初めにお湯で素洗いをしましょう。素洗いをするとお湯で頭皮が温まり毛穴が開くため、さらに汚れが効率的に落ちやすくなります。
また、お湯といっても40度を超える高温ではなく、38度前後の比較的低温のお湯にしましょう。熱すぎると皮脂が必要以上に流れ出てしまうことがあります。高温のお湯も頭皮にとっては刺激となるため、いくら低刺激のシャンプーを使用したとしても、お湯で刺激を与えては元も子もありません。お湯の温度にも注意してください。
洗髪の基本2.やさしく丁寧に!
シャンプーの方法にも、もちろん気をつける必要があります。シャンプーはまず液を髪の毛に直接つけるのではなく、手の中で泡立ててから髪になじませるようにして洗っていきます。シャンプーの量は500円玉くらいが良いでしょう。
適度に水を混ぜながら泡立てると、泡がよく立ちます。髪にシャンプーの泡をなじませるときは、なるべく全体的に泡が行き渡るよう心がけます。頭頂部と後頭部の間や耳周りなどにもしっかりと泡をなじませてください。
頭皮は指の腹を使って優しくマッサージするように洗います。かゆいからといって爪を立てて洗うのは厳禁です。頭皮を傷つけるだけではなく、髪の毛が抜けてしまうことがあります。
もうひとつ洗髪で大切なことは、シャンプー剤が残らないようにしっかりとすすぐことです。すすぎ残しがあるとシャンプー成分が頭皮や髪に長時間残り、頭皮や髪の毛を不必要に刺激してしまいます。フケの原因になったり毛穴を詰まらせてしまったりすることもあるので、すすぎはしっかりと行いましょう。
すすぎの際も、頭皮は指の腹を使ってしっかりとシャンプー成分を洗い流します。泡が全部流されたとしても、シャンプーの成分は髪に残っていることがあります。すすぎは2回行う気持ちで丁寧にしましょう。
洗髪の基本3.髪をしっかり乾かそう!
薄毛に悩んでいる人の中には、ドライヤーの熱風は髪に悪影響を与えると考えているかもしれません。しかし、自然乾燥にもリスクは存在します。濡れた爪が柔らかくなるように、髪も濡れれば柔らかくなります。濡れた髪を長時間そのままにしておくと、キューティクルがダメージを受けてしまう確率が上がります。髪が濡れている間キューティクルは開いた状態にあるため、剥がれてしまいやすいのです。
また、自然乾燥ですぐに髪の毛が乾くと思っている人がいるかもしれませんが、自然に髪の毛を乾燥させるのには想像以上に時間がかかります。濡れたままでいる間に頭皮に雑菌が繁殖してしまう可能性もあるので、洗髪後はできるだけすぐに乾かすことが大切です。
正しい乾燥方法を実践すれば、ドライヤーを使用しても髪にダメージを与えることなく乾かすことが可能なので、自然乾燥は極力避けるようにしましょう。
まず、ドライヤーを使用する前にタオルで水分の多くを取り除きます。タオルを使うときはゴシゴシと髪をこすって水気を取るのではなく、軽くポンポンたたくようにしてタオルに水分を染み込ませます。ゴシゴシこするとそれだけで髪と頭皮を傷つけてしまう恐れがあります。
この段階で水分がしっかり取れていれば、ドライヤーを使用する時間が必然的に減り、髪の毛がドライヤーの熱風から受けるダメージを軽減させることができます。
ドライヤーは髪から20センチ程度離して使います。同じ部位にドライヤーの風があたり続けないよう、動かしながら髪全体を乾かしていきましょう。ドライヤーを使用するときは、髪の根元から髪先にかけて風が当たるように動かします。
乾いてきたと思ったら、ドライヤーを熱風から冷風に変えて、最後の仕上げを行います。
洗髪後にブラッシングをしたい人は、髪が濡れている状態で行うのではなく、必ず乾いた状態で行ってください。濡れた髪はダメージを受けやすいため、濡れているとブラッシング中に髪の毛が切れたり抜けたりする可能性があります。
[ad#ad-1]シャンプーするタイミングはいつ?
薄毛対策のためのシャンプーにはベストな洗い方と乾かし方がありますが、これらの方法を実践するためにはある程度の時間が必要となります。
特にシャンプー後のすすぎは、薄毛対策にはとても重要です。朝シャンの場合は十分なすすぎの時間を取れないことも多く、シャンプーの成分が頭皮に残ってしまいがちです。そのため、朝髪を洗う朝シャン派の人は注意が必要です。
シャンプーのために取れる時間帯は人によってさまざまなだと思いますが、ベストな時間帯は仕事から帰った後などの夕方から夜の間の夜シャンといえます。夜シャンにはすすぎの面以外にもメリットがあります。それは、夜だとその日1日の汚れを洗い流せるため、気持ちよく眠りにつくことができることです。
また、洗髪後の髪や頭皮に紫外線を当てなくて済むのも、夜シャンのメリットといえます。睡眠中は頭皮が新しく作られるため、寝る前に洗髪しきれいにしておくことで、新しい頭皮をより良い状態で向かえ入れることができます。
逆に朝シャンの場合は新しい頭皮を洗いとってしまうため、頭皮環境にとってはあまり良いことではありません。
薄毛対策に頭皮マッサージも有効!
頭皮に過度の刺激は厳禁ですが、適度な刺激は頭皮環境に良いこともあります。
特に頭皮マッサージは
- 頭皮の血行を促進
- 代謝の活発化
という効果が期待できます。マッサージは育毛にも良い効果を与えると考えられるので、積極的に実践していきましょう。
マッサージと言えばツボを思い浮かべる方もいるかもしれません。頭皮や髪の毛に良いと言われるツボをご紹介します。
風池(ふうち)は、頭蓋骨の後頭部の下あたりの生え際のくぼみの指1本分外にある、頭部の血行が良くなるツボです。
頭頂部にある百会(ひゃくえ)は左右の耳と鼻の延長線上にあるツボです。百会も頭部への血流が促されるツボです。指の腹を使って垂直に押してみましょう。
上星(じょうせい)は額の生え際からおよそ2センチ上の方にあるツボで、抜け毛を予防する効果があるといわれています。薄毛対策のマッサージには効果が高いと思われるので、ぜひ試してみてください。
ただし、マッサージを行うときは爪を短くし、皮膚を傷つけないように気をつけてくださいね。
頭皮環境の正常化が薄毛対策に!
薄毛対策にはシャンプーが大切な役割を果たします。シャンプーは頭皮に負担をかけず、自分に合ったものを選ぶことが大切です。安価なものや知名度が高いものを選ばず、成分をしっかり確認して、薄毛対策に効果的なものを使用してください。
育毛は、シャンプーだけではなく髪の洗い方もとても重要です。時間がないときに髪を洗うと、すすぎ残しや乾燥が不十分で頭皮や髪を傷つけることがあります。シャンプーの良さを最大限引き出すためにも、洗髪には気を使いましょう。
男性の薄毛対策シャンプーの方法は?
薄毛で悩む男性におすすめのシャンプーは、男性用の育毛シャンプーです。そんなシャンプーの期待できる効果を以下に挙げてみました。
- 頭皮環境を整え、フケやかゆみを抑える
- 髪にハリやコシを与え、抜けにくくする
- すでに酸化した皮脂・汚れを取り除き頭皮を清潔にする
上記のように、シャンプーで頭皮環境を整えると、太い髪が育ちやすくなります。薄毛への効果がすぐに表れるわけではありませんが、今後健康的な髪を育成できると考えられます。
薄毛に悩む男性の方は、お試しください。スーパーやドラッグストア、通販サイトなどで手に入ります。
ネット検索をして探してみるのもおすすめです。ご自身の髪質に合うものを探してみてください。
女性の薄毛対策シャンプーの方法は?
女性も男性同様、育毛効果のある育毛シャンプーが薄毛対策には重要です。
シャンプーの選び方のポイントとして以下の3点を挙げます。
- アミノ酸系・ベタイン系の洗浄成分がおすすめ
- ハリやコシを与える成分入りのシャンプー
- ノンシリコンシャンプー
アミノ酸系・ベタイン系は、弱酸性の低刺激な洗浄成分なので、皮脂すべてを失いません。その結果、頭皮の乾燥を防ぎ、健やかな髪を育てられます。
ハリやコシも大事です。加水分解ケラチン・コラーゲン・センキュウエキス・γ-ドコサラクトンという成分は、髪にハリやコシを与えます。
そして、ノンシリコンシャンプーは、頭皮に刺激を与えずに髪をボリュームアップします。薄毛への効果も期待できるでしょう。
薄毛の対策に!シャンプーの基本とは?のまとめ
日常の中にはシャンプー以外にも、薄毛の原因となるものはたくさんあります。ストレスや短すぎる睡眠時間も代謝を不活発化させ、血行を悪くする原因となります。薄毛対策はさまざまなことを満遍なく行うことでより効果を高めるため、ストレスをためず、良質な睡眠を確保することがとても大切です。薄毛対策の効果は、じわじわ現れてくるものです。今日からすぐに対策を開始し、10年後の自分に感謝されるよう努力していきましょう。