お客様に客室で快適に過ごしていただくことを目的としてVODサービスを導入するホテルが増えています。
近いうちに出張や旅行でVODサービスを提供しているホテルに宿泊する予定があるという方もいらっしゃるでしょう。
しかし、ホテルで利用できるVODサービスの中には、自宅で普段使っているVODサービスとは料金の支払い方法、視聴できるコンテンツの種類や数などが違うものがあるので注意が必要です。
この記事では、ホテルVODサービスを快適に利用したいという方のために、次の点を取り上げます。
- ホテルのVODはどのようなサービス?
- ホテル完備のVODサービスを利用する方法
- 新しいスタイルのホテルVODサービス
- 自分のアカウントを使うホテルVODのメリット
- ホテルのVODサービスを楽しむ方法
ホテルでも動画配信サービスを楽しみたいという方は、この記事を参考にしてください。
ホテルのVODとはどのようなサービス?
VODはビデオ・オン・デマンドを略したもので、通常はインターネットを利用した動画配信サービスをVODとかVODサービスと呼びます。
個人で契約しアカウントを持つVODサービスは自宅のテレビ・パソコン・タブレット・スマホでコンテンツを視聴するのが一般的です。
ホテルVODサービスは客室のテレビで視聴します。
ホテルVODサービスには一般的に次の2種類に分けられます。
- ホテル完備のVODサービス
- ホテルのインターネット接続されたテレビを使い、宿泊客の持つ動画配信サービスのアカウントでVODを視聴する
ホテル完備のVODサービスでは何が見れる?
ホテル完備のVODサービスの場合、ホテルにより取り扱っている動画コンテンツのジャンルや数に違いはありますが、ホテルVODサービスの1つである「ルームシアター」を導入しているホテルでは次のジャンルの動画が視聴できます。
- 邦画
- 洋画
- バラエティ
- お笑い
- スポーツ
- アニメ
- アイドル
- アダルト
ホテルがVODサービスを導入する理由
ホテルがVODサービスを提供するようになったのは、お客様に客室でさらに快適に過ごしていただけるようにするためです。
これまでホテルで提供される動画サービスは、ペイテレビと呼ばれるものが一般的でした。各フロアにある券売機で有料チャンネルのカードを購入しそれを使って視聴するというシステムです。
しかし、ペイテレビはコンテンツが少ないので宿泊客からすれば見たいコンテンツがないというのが問題でした。
ペイテレビやCS放送では、お客様の個々のニーズを満たすことができず、客室でお客様に満足してもらえるサービスを提供することが難しいです。
さらに、VODサービスは日本語以外にも対応しているので、訪日外国人を集客するという点からもホテルにとってメリットとなるでしょう。
他にも、ホテルがVODサービスを導入すれば動画コンテンツだけでなく館内案内や周辺情報などを表示するコンテンツの提供を受けることも可能です。
こうした理由から、宿泊客により快適な客室体験を提供するため、VODサービスを導入するホテルが増加しています。
ホテル完備のVODサービスを利用する方法
ホテル完備のVODサービスを利用する方法には以下の3つがあります。
- VODチケット販売機でチケット購入
- 予約時・フロント・客室のテレビから申し込む
- 宿泊すれば無料で利用できる
それぞれの方法について内容を説明します。
VODチケット販売機でチケット購入
ホテル備え付けのVODチケット販売機でチケットを購入し、客室のテレビにリモコンでチケットナンバーを入力すればVODサービスの利用ができます。
一般的にVODチケットの料金相場は1,000円です。
昼の12時から翌朝の11時までといった具合に有効期限が設定されていますが、VODチケットを購入すればほぼ1日コンテンツを見放題で楽しめます。
予約時・フロント・客室のテレビから申し込み
ホテルによっては、予約申し込みのとき・フロント・客室のテレビから別途料金を支払えばVODサービスが利用できます。
たとえば、東横INNでは、500円で200以上のコンテンツが視聴可能なVODサービスを提供しています。毎月メニューが更新されるのでいつもで最新のコンテンツを楽しむことが可能です。※
※出典:東横イン
ホテルによってはVODシアター付きの宿泊プランを提供しているところもあるので、ホテルの大画面で好きな映画やドラマをじっくり楽しみたいという方は、そうしたプランを探すことができるでしょう。
宿泊すれば無料で利用できる
ホテルの中には宿泊客に客室でホテル完備のVODが楽しめるサービスを無料で提供しているところがあります。
そうしたところでは、一般的に客室のリモコンボタンを押すだけでVODサービスが利用可能です。
たとえば、アパホテルでは宿泊客(日帰りプラン利用を含む)は「アパルームシアター(客室VOD)」のコンテンツが無料で見放題となります。※
※出典:アパホテル
ホテルのVODサービスはホテルごとに購入方法や利用時間が違います。
ホテルのVODサービスを利用する際はホームページやフロントで申し込み方法や決済方法を確認してください。
新しいスタイルのホテルVODサービス
宿泊客にホテル備え付けのVODサービスを利用してもらうというスタイルとは別の、新しいスタイルのホテルVODサービスを導入するホテルが増えています。
それは、宿泊客がインターネットに接続された客室のテレビ(AndroidTV搭載テレビ)を使い、自分の動画配信サービスのアカウントで動画視聴を楽しむというサービスです。
従来のホテル備え付けのVODサービスは、VODサービス提供事業者が提供している動画コンテンツから視聴したいものを選ぶというスタイルでした。
この新しいホテルVODサービスはホテルのテレビで自宅と同じ動画配信サービスが利用できます。
NetflixやAmazon prime Video、FODプレミアムやディズニープラスといった動画配信サービスのアカウントを既にお持ちの方は、ホテルを選ぶ時に、自分のアカウントを使って客室でVODが視聴できるかどうかチェックできるでしょう。
自分のアカウントを使うホテルVODのメリット
Amazon primeやNetflix、HuluやU-NEXTなどの自分の動画配信サービスのアカウントを使いホテルでVODサービスを利用することには以下のメリットがあります。
- コンテンツの数が多い
- 別途料金を支払う必要がない
- 自宅と同じようにホテルでVODサービスが使える
- 接続アイテムを持ち込む必要がない
コンテンツの数が多い
自分のアカウントでVODサービスを使うなら、ホテル備え付けのVODサービスよりも圧倒的に数が多いコンテンツが視聴できます。
たとえば、アパホテルに宿泊すれば無料で「アパルームシアター(客室VOD)」が利用可能です。
公式サイトによると、このホテル備え付けのVODで楽しめるコンテンツは200タイトル以上となっています。
※出典:アパホテル
一方、宿泊客が自分のアカウントでホテルでVODを楽しむ場合、もっとたくさんの動画が視聴可能です。
たとえば、U-NEXTなら290,000本以上の作品が見放題となっています。
※出典:U-NEXT
コンテンツ数はホテル備え付けのVODサービスよりも圧倒的に多いです。
いくつかの動画配信サービスのアカウントを持っていれば、視聴できるコンテンツの数はさらに増えるでしょう。
別途料金を支払う必要がない
ホテル備え付けのVODサービスを利用する場合、チケットを購入するなどの形で別途料金を支払う場合があります。
宿泊客が持っている動画配信サービスのアカウントでVODを利用できるホテルの場合、VODを楽しむために別途料金を支払う必要はありません。
自宅と同じようにホテルでVODサービスが使える
宿泊客が自分のアカウントで動画配信サービスを視聴できるので、宿泊前に家や車、電車などで視聴していた動画の続きを、ホテルに着いてからそのまま視聴するということが可能です。
お気に入りに登録していた作品を探すこともできるので、客室でくつろぎながら、大画面でそれを視聴することもできます。
チェックインしてから食事までの時間、食事してから就寝までの時間の過ごし方に悩むという方がいらっしゃいます。
そうした方は、気になっていた映画やドラマをこの機会に視聴すれば時間を効果的に使うことが可能です。
接続アイテムを持ち込む必要がない
AndroidTV搭載テレビをホテルが導入する以前は、自分が持つ動画配信サービスのアカウントを使い、客室でVODサービスを楽しもうと思ったら接続アイテムを持参しなければなりませんでした。
Fire TV StickやChromecast with Google TV、パソコンとHDMIケーブルといった接続アイテムがそれに該当します。
しかし、客室のテレビがAndroidTV搭載テレビなら、自分のアカウントでVODサービスを利用するためにこうした接続アイテムを持ってくる必要はありません。
荷物が減るという点も、新しいホテルVODサービスのメリットです。
ホテルのVODサービスを楽しむ方法
ホテルのVODサービスは家庭で利用するVODサービスと同じように視聴中の早送り・巻き戻し・一旦停止が可能です。食事やバスタイムを楽しみつつ、好きなタイミングで動画が視聴できます。
ホテルでは日帰りプランや女子会プランといったプランを用意しいているところがあるので、そうしたプランを利用すれば、お得に大画面テレビでVODを楽しめるでしょう。
ホテルの公式サイトでホテル完備のVODサービスで視聴できるコンテンツを公開しているところがあります。
「VODルームシアター」を導入しているホテルであれば、ルームシアター番組表(https://vodp.info/)から邦画・洋画・バラエティ・お笑い・スポーツ・アニメといったジャンル別に毎月の視聴可能作品が確認できます。
そうしたサービスがあれば、気になるコンテンツがあるかどうかチェックしてから予約できるでしょう。
さらに、インターネットに接続された客室のテレビで宿泊客が自分のアカウントでVODサービスが楽しめるというサービスを提供しているホテルも増えています。
そのサービスでは、ホテル完備のVODサービスよりも圧倒的に数の多いコンテンツを楽しむことが可能です。
さらに、VODサービスの月額料金は個人で支払っているので、ホテルに別途料金を支払う必要はありません。
まとめ
この記事ではホテルで楽しめるVODサービスを紹介しました。
ホテルのVODサービスには、ホテル完備のVODサービスと、インターネットに接続されたテレビを使い宿泊客のアカウントでVODサービスを利用するという2つのスタイルがあります。
いずれのサービスでも、ホテルでVODを利用すれば、映画やドラマ、アニメなどのコンテンツが見放題で楽しめるので、客室はさながら貸し切り映画館のようになります。
旅行や出張でホテルを利用する機会があれば、そこでどのようなVODサービスが使えるのかを事前にチェックすることができるでしょう。
すでに、自分で動画配信サービスのアカウントを持っているのであれば、客室のテレビでそれが使えるホテルを探すのも1つの選択肢になります。
ホテルのVODサービスを上手に活用すれば、ホテル滞在を今まで以上に楽しめるでしょう。