夜間頻尿は健康的な睡眠を妨げ寝不足になることもあります。夜間頻尿はしっかりと治療することで改善していきますが、漢方などもおすすめです。夜間頻尿で睡眠障害になる前に対策していきましょう。
夜間頻尿が続くと慢性的な寝不足になり、睡眠障害と呼ばれることもあります。夜間頻尿は男性女性問わず起こり、若い年代よりも高齢者に多くみられます。
夜間頻尿とは?
夜眠ったあとに、トイレに行きたくて何度も起きてしまうことはありませんか?夜間頻尿とは睡眠後、排尿のために1回以上トイレに行くことです。
夜間頻尿とは加齢によって引き起こされる症状でもあり、十分な睡眠を妨げてしまうため、日常生活にも大きな影響を与えてしまうといわれています。
夜間頻尿では慢性的な睡眠不足を引き起こしてしまい、睡眠不足は心身へのリスクも高まるため、悩みがある場合には、一度泌尿器科で専門家に相談してみてはいかがでしょうか。
高齢者になると夜間頻尿が多くなる?
夜間頻尿はとくに高齢者に多く見られる症状のひとつです。実は、高齢者になると夜間頻尿が多くなるのは、加齢による自然な症状なのです。
加齢によって、内蔵機能が低下したり、膀胱の容量が減少したりするために自然と夜間頻尿を引き起こしてしまいます。
加齢によって自然に起こる血圧の上昇なども膀胱容量を減少させてしまうので、高齢者になると夜間頻尿が多くなるのです。しかし、年齢のせいだから改善できないというわけではありませんので、あきらめずに泌尿器科を受診して専門家に相談しましょう。
女性の原因は過活動膀胱?
女性の夜間頻尿の原因には、過活動膀胱や骨盤底筋の緩みがあります。
過活動膀胱では、排尿筋が収縮して、貯められる尿量が減ってしまい、頻尿を引き起こしてしまいます。眠っている間も同様のことが起こるため、夜間頻尿の原因になってしまうのです。
また、女性特有の夜間頻尿の原因として、骨盤底筋の緩みがあります。
骨盤底筋の緩みは、妊娠や出産、加齢によって引き起こされますが、症状が悪化すると尿道口を締め付けることができずに、尿漏れしてしまいます。
男性の原因は前立腺の関係も?
男性の夜間頻尿の原因には女性と同様に過活動膀胱が上げられます。
しかし、男性特有の夜間頻尿の原因には前立腺肥大症があり、男性の頻尿のほとんどは前立腺肥大によるものといわれています。
前立腺肥大は50歳以上の男性では5人に1人、60歳以上では2人に1人が発症しています。
前立腺は男性特有の器官ですが、肥大することによって隣接する膀胱を圧迫して頻尿を引き起こし、尿道を圧迫することで尿の勢いが弱くなったり、残尿感を得るようになります。
睡眠障害という健康被害も
就寝後に用を足したくなる夜間頻尿の健康被害は、十分に睡眠がとれないことです。
症状が続けば睡眠不足も慢性化してしまい、心身に悪影響を与えてしまいます。
慢性的な睡眠不足は、場合によっては日常生活に支障が出てしまうこともあるほど、集中力や記憶力、精神などに影響を与え、代謝機能の低下によって肥満や高血圧などを引き起こしやすくなってしまいます。
そのため、夜間頻尿に悩んでいるならば、健康被害が出てしまう前に何らかの対策をしたほうがいいでしょう。
対策方法はいかに?
夜間頻尿の対策方法には自宅でできる方法もあるので、日常生活に取り入れて改善することができるといわれています。
夜間頻尿の対策方法の中でも、とくに積極的に行いたいのは、身体を冷やさないように気をつけることです。
身体が冷えると副交感神経が刺激されて膀胱が活発に動き、夜間頻尿を引き起こしてしまうからです。
就寝前に水分を摂取するときは、冷たいものではなく白湯などの温かいものを飲み、お腹や足元などを温かくするように心がけましょう。また、日常生活でも、日中はトイレの間隔をあけるトレーニングなどを行うことも頻尿を改善していくのには効果的な対策方法です。
[ad#ad-1]根本的な治療するには?
夜間頻尿を治療するには、恥ずかしがらずにまずは病院で診断を受けることが大切です。
夜間頻尿の原因によって治療方法も変わるので、専門家に相談するのが一番早いのではないでしょうか。治療には、行動療法、薬物療法、食事療法、電気刺激療法、手術療法がありますが、行動療法や食事療法は自宅でも行うことができます。
薬物療法といっても、夜間頻尿そのものを治療する薬はいまのところ存在せず、一時的に症状を緩和して薬の使用をやめると再び症状が現れることが多いようです。
最近では、夜間頻尿外来を設置している病院もあるので、治療のために相談してみるといいでしょう。
おすすめの漢方薬?
東洋医学でみた夜間頻尿は、腎虚という生命エネルギーが衰える40代以降に現れる症状だと考えられています。
加齢によって腎臓が機能低下し、抗利尿ホルモンの分泌されにくくなることで尿量が増加し、膀胱容量も減少するために夜間頻尿は起こってしまいます。そこで、夜間頻尿に適している漢方薬では、腎臓の働きを補うものが勧められます。
夜間頻尿に適している漢方薬には、八味地黄丸(はちみじおうがん)や牛車腎気丸(ゴシャジンキガン)があります。
どちらも、夜間頻尿だけでなく腰痛や冷え、視力低下などにも効果があるといわれている漢方薬で、胃腸が強ければ八味地黄丸、弱ければ牛車腎気丸の服用が適しています。
効果的なツボは?
夜間頻尿対策として、自分でできることにはツボ押しがあります。
夜間頻尿の悩みがある場合、腎臓や膀胱のツボを刺激することが効果的だといわれています。
夜間頻尿に効果的なツボは、足の裏にあります。
夜間頻尿に効くツボはかかとの真ん中にあり、お風呂上りなどの温まった状態で胡座をかいて右手で左足、左手で右足のツボを100回くらい叩いて刺激すると効果的です。
また、膀胱のツボは両足裏の親指側の土踏まずとかかとの境目辺り、腎臓のツボは足裏の丁度真ん中辺りにあるので、併せて刺激してみてはいかがでしょうか。根気よく毎日継続できれば、夜間頻尿の改善にはとても効果的です。
夜間頻尿で睡眠障害!根本治療と漢方での対策方法は?のまとめ
何度もトイレに起きると満足な睡眠も得られず、健康にも悪い影響が起こります。根本的な対策をする必要があります。