オンラインにおける面接のマナーとは?
コロナウィルスの流行によって、就職活動や転職活動における面接を対面ではなく、オンラインを使用して行う企業が増えてきています。
メリットとしては、わざわざ企業に足を運ばなくて済む、マスク着用をしなくて済むので顔をきちんと見せることができる・相手の顔をきちんと見ることができる。
が主に挙げられます。デメリットとしては、通信状況によって中断が発生する・企業の雰囲気を感じにくい・会話のやり取りにタイムラグが生じる・時間制限がある。
が主に挙げられます。
ではオンライン面接でのマナーについてあるのでしょうか?
秘書検定1級及び転職経験者の筆者が感じたこと、実践したことを紹介します。
まず、面接におけるマナーやアドバイスについてです。
事前準備は入念に行う
限られた時間でのオンライン面接ですが、先の選考へ進むためにも、企業の事前準備は入念にしましょう。
まず、企業の求人内容とホームページを隅々まで確認をし、矛盾したところがないか、質問すべき箇所をピックアップします。
例えば、「今回求人に掲載している部署の雰囲気を教えてください」と実際に会社の雰囲気を知ることはできないので、企業側から雰囲気を教えてもらいます。
「〇〇さんは何故御社に入社を決めたのですか?」
「〇〇さんは将来どのようなポジションにつきたいのですか?」
「〇〇さんはどんな人とお仕事をしたいですか?」
これらの質問は、企業側・面接担当者への興味があります!というアピールになりますし、自分が応募した理由や求人内容やホームページを見た雰囲気や印象のズレを解消するために必要です。
他、ワークライフバランスが気になる人はその質問をしてもいいと思います。
大手企業は中途入社及び新卒入社への人事教育制度を公表しているところもありますが、中には公表をしていないところもあります。企業に入社をするということは自分の人生(命)を企業に預けているようなもの。
人生(命)を確実に守ってもらえるのか、を知るためにも人事教育制度や人事考課制度、福利厚生やストレスチェックなどについても確認をすることをお勧めします。
上半身はスーツで
オンライン面接だと上半身しか映らないので、服装を気にしない人ももしかしたらいるのかもしれません。
しかし、見ている人は見ています。
服装によって意識や口調等油断したところで素が出てしまうのです。
上半身だけでもビジネススーツ又はカジュアルスタイルを心がけましょう。
色見については、顔の色をよく映りやすくするために白が望ましいです。
白だと、背景も明るく見えるので、より顔の印象が良く相手につわたります。
背景はなるべく映さないように
普段オンライン動画を使わない人には背景の映り方について少し不安を抱く人もいると思います。
そんなときは、背景をなるべく映さないようにモザイク設定をしたり、外で個室を利用することでカバーしましょう。
オンラインにログインをするのは3分前
企業から「〇時から始めるので、〇分前にログインをお願いします」などと、案内がありますが、指定された時間の3分前にはログインをしておきましょう。
その理由として、電波状況に不具合がないことを確認するため、自分自身の意識を面接に集中させるためです。
ギリギリのログインになっては集中力や慌てたりするなどで企業側から「準備不足なのかな?スケジュール管理できないのかな?」と心証を下げてしまいかねないからです。
また、指定された時間より早くログインをすることで「この人は余裕をもって行動ができる人」と企業側に好印象を与えるだけではなく、企業側の早くログインをしている場合が
あるので早くから始めることができます。
自分をアピールするだけではなく相手も観察
視野が広い人や観察眼が優れている人は、自分をアピールしつつ、相手も観察をしています。
採用担当者とはいえ、人です。些細な表情の変化や、言動や相槌や態度などで相手が分かります。
採用担当者はいわば“企業の顔”です。我々応募者は最初に企業の社員と対面をするのは、ほぼ100%の割合で採用担当者です。
その人の言動や相槌の仕方、態度が悪かったらどう思いますか?「こういう人ばかりなのかな?」と思いませんか?
「こういう人に選考されるの嫌だな・・・」と思いませんか?
私はたくさんの企業と面接をしてきました。
良い採用担当者もいれば、逆も然りでした。
企業に命(人生)を預けるなら、守ってくれる人が多い環境に預けたいですよね?
そして、採用担当者は「自分は企業の顔」という意識が低いのです。この隙は絶対出ます。
よって、私は自分をアピールしつつも相手を観察しています。そして不満足だったら、企業側から「次の選考に進んでいただきたく・・・」「内定」と言われても断ります。
また、こちらから「今後の選考を辞退します」ということもありました。
転職サイトに求人を出している企業に応募をして不愉快な思いをしたら、転職サイトに報告(通報)をします。
自己紹介はほぼ固定化
オンラインに限らず、面接で大体最初に言われるのが「自己紹介」です。その自己紹介をほぼ固定化してしまいましょう。
3分くらいで自己紹介を終わらせられるとベストです。
何故なら1分は短く3分以上は長く相手が疲れてしまうからです。自己紹介のポイントを筆者目線で記述します。
「〇〇〇〇と申します、本日はお忙しい中、貴重なお時間を設けてくださりありがとうございます」ここは完全固定です。
自分の名前を名乗り、面接の場を設けてくれたことへのお礼を述べます。
その後は企業によってアレンジをしていきますが、大体は「私は短大卒業後、〇〇へ入社し、〇年勤務の上退職をしました。
在籍時代は〇〇に従事しました。
〇〇の理由から転職を決意し、御社における〇〇に大変共感を得て応募をしました。
本日はよろしくお願いします」で3分くらいに収まるようにしています。
適宜相槌と目線を反らす
相手の目をずっと見ていると、相手は威圧感を感じます。
これをなくすためにも適宜目線を反らすことをしましょう。
また、相手が話していることに対して適宜相槌「はい」を入れることで、「あなたの話をきちんと聞いていますよ」という姿勢が伝わります。
頷きを一緒に入れてもいいですね。
何かしら質問をする
応募をしてみた、面接前に企業ホームページや求人内容を精査したけど質問事項がない・・・面接している間に「あれ?この企業違うかも」と思い、質問事項があったけどどうしよう・・・ということもあると思います。
本当にない場合は正直に「質問事項はありません」と言いたいところですが、それでは相手が「え?ないの?」と呆気にとられます。
質問事項が本当になくても「質問事項はありましたが、御社のご説明の中で解消されました」としましょう。
また、質問事項があるときは「質問は全部で〇つ(個)あります」といくつあるのか伝えましょう。そして質問に回答をしてくれたら「ありがとうございます」とお礼を言いましょう。
クロージングも丁寧に
相手から「最後に一言ありましたらどうぞ」と言われる場合もあります。
その時は、面接の総括として、自分の印象を相手に強く残す場になります。
「御社のお話を聞いて、〇〇に更に興味が湧きました。〇〇の環境の中で仲間として一緒に働きたいと強く思うようになりました。〇〇に貢献して〇〇がしたいです」
など相手が話した内容を繰り返し(リフレイン)しましょう。
最後には「今日は、お忙しい中貴重なお時間をありがとうございました。前向きに検討をお願いします」と言って締めくくりましょう。
よく聞かれる質問事項とは?
次に、企業側からよく聞かれる質問事項について紹介をします。
性格、趣味特技
この質問は人となりを知るために大体の企業で聞かれます。偽りなく正直に話すことがいいですが、だらだらと話してしまうと相手に強い印象を残すことができないのでピックアップして答えましょう。
また、書籍の適性検査には情緒的側面などの例も掲載されているので、これらを織り交ぜて話すと、「自己分析ができているんだな」と相手は思います。
趣味特技も履歴書に記載していると思いますが、繰り返し言ってもよいと思いますし、「履歴書には書いていない趣味特技は」と言ってもよいと思います。
長所・短所
中小企業ではあまり聞かれませんが、大手企業ではほぼ確実に聞かれます。
自分の長所や短所は自分が知っているようで意外と知らないこともあります。
性格が長所であり短所でもある場合があるので、性格から長所短所を話してもよいでしょう。
また、親しい友人や家族に「私の長所短所について5つ教えて」という風にお願いをして実際に長所短所を指摘してもらいます。
これをすることによって、自分の強みや弱みを知ることができます。
ただ、短所を指摘されるのは不愉快だという人も中にはいると思うので、「この人になら指摘されても嫌な気持ちにならない」という人にお願いするといいと思います。
筆者が実際に回答した内容としては、「私の長所は、性格と同じく真面目で責任感が強い所があります。
また、視野が広く細かい所にも気付くので周囲から「よく気づいたね」「よく見ているね」と言われることがあります。
処理能力も高く周囲を少し困らせてしまうこともしばしばありました。
短所は、真面目で責任感が強い故、融通が利かないところもあるので、柔軟になるように日々取り組んでいます。
また、細かい所に気づく故に些細なことで深く悩んでしまうこともあります。
あまり気にしないように日々取り組んでいます。
また、感受性が豊かすぎることも長所であり短所であるので感情のコントロールにも日々取り組んでいます」と回答をしました。
これらを全て回答していませんが、相手の企業や採用側の年齢層にあわせて、臨機応変にチョイスをしました。
その他に聞かれることとしては、「入社を決めるポイントとなる優先順位を3つ」「職務経歴書のこの部分について詳しく教えてください」「勤務条件等について」がありました。
次に私が相手を観察するときのポイントについて紹介をします。
・画面からわかる情報は全て見逃さない
会議室など他の人が入ってこない個室でやる分には背景を気にしなくていいのですが、自席でオンライン面接をするとき、背景に人が映ったりする場合があります。
そうなるとこちらの集中力が散ってしまうこと、また、相手がイヤホンをしていても、こちらの音声が漏れていないか、個人情報漏洩や流出はしているのではないか?と不安になってしまうので、他の人が映り込むような面接は好印象を持ちません。あまりに酷いときは質疑応答で
「面接が始まってから時折人が背景に映っていますが、こちらの音声や映像並びに発言したいわゆる個人情報については漏れていないでしょうか?」
と尋ねました。
身だしなみや話し方、姿勢、態度、相槌なども観察しました。採用側は複数人の面接をしているので慣れているのですが、わずかな緩みや隙は絶対出ています!
机に肘をついた状態で話す。
背もたれに寄り掛かった状態で話す。相槌がない。身だしなみに清潔感がない。
「えーっと」などの不用語が多く不愉快。
気にしない人もいると思いますが、これらは相手によい印象を与えることはなく逆効果なので、そういう企業とは先に選考が進んだとしても、こちらからお断りをすることをしました。
その他、アドバイスとして記述できることを紹介します。
・社会情勢にキャッチをしているか確認
働き方改革や休み方改革など昨今の働く上での柔軟な体制が日本には、求められています。
しかし、取り組みが進んでいない企業が多いのが大多数です。
自分がワークライフバランスや社会情勢に敏感であれば、質問をしていいと思います。
例えば「時差出勤やフレックスタイム制の有無」です。
業種によっては「うちは求人に出している勤務時間で決まっている」と言われる場合もありますが、同じ業種でも企業によってはそうでないところもあります。
また、近年ではストレスチェックの義務化も始まっているので、きちんとなされているかの確認も必要です。
・事前準備で分からないことを聞く
「男女社員における育休取得率」「時短勤務」について質問をしましょう。
転職している人は「中途入社における3年以内離職率」について質問をしましょう。
転職サイトから応募をしている場合、転職サイトの担当者に質問をすることができますが、何故中途入社における3年以内離職率が重要なのか。
それは、企業ブランドのイメージに関係すること、転職サイトに求人を掲載している場合、中途入社の離職率が高いと、求人を受け付けないなど一定の条件を設けていることがあるからです。
中途入社の離職率が高いということは、企業に問題がある場合がほとんどです。
そんな環境の中で働きたいと思いますか?
また、転職サイトの選び方も気を付けましょう。
まとめ
いかがでしたか?
筆者の記事が就職活動・転職活動をするみなさんの参考になれば幸いです。
あなたの就職活動がより良いものになることを願っています。