「社会人だからもう学ぶことは何もない!」そう思っている方がいたら、いますぐその考えを正す必要があります。
常に変化し続ける現代社会において、社会人になってからも学び続けないと生きていけい時代に突入したと言っても過言ではありません。
そのような背景から、社会人の学び直しが注目されています。
本記事では社会人の学び直しが注目される背景から、学び直しを行う具体的な方法について言及してみたいと思います。
なぜ社会人の学び直しが注目されているのか?
学生時代は学ぶことが仕事のようなものですが、社会人になってもなぜ学び続けないといけないのでしょうか。その理由をまずは説明したいと思います。
終身雇用から転職が当たり前の時代になった
これまでは一度会社に入って、最後までその会社で勤め上げる終身雇用制度が主流でした。しかし、今後は転職や副業をしてキャリアを積んでいくのが主流の時代になると言われています。
そのため、転職活動や副業を見据えて、新たなスキル習得を目指す人が増えるており、社会人の学び直しが注目されています。
働き方が劇的に変わってきている
AIやデジタル技術がめざましい進化を続ける中で、効率の良さや利便性が追求され、私たちが働く環境やライフスタイルは劇的に変化しています。
今後もこの流れは加速すると予想され、デジタル技術を導入した新しい働き方に柔軟に対応し、多様な社会で生き抜いていくためには、常に学び続けないとやっていけない時代と言えます。
少子高齢化による就労期間の長期化
少子高齢化によって、私たちの人生設計において、就労時間が長期化するのは予想できます。そのような背景もあり、学び直しが注目されています。
定年まで同じ場所で働くことが主流でない現代社会で、長く働かないといけないとなると、新しい知識やスキル、資格などを得て、新しいキャリアを積んでおきたいという気持ちになります。
さらに、老後の年金問題なども合わさって、現時点で学び直しをしている人が増えていることがわかります。
[ad#ad-1]学び直しの具体的な方法とは?
学び直しといっても、どのようにやったら良いのかわからないという方も多いのではないでしょうか。そこで、具体的な学び直しの方法について迫りたいと思います。
大学等で学び直しを行う(リカレント教育)
社会人が働くのと再教育を受けるのを繰り返し行うことをリカント教育と呼びます。
具体的には働きながら、個人的に大学院へ通学したり、資格取得のための講義に参加したりすることを指します。
一旦、仕事を離職したり、休職しているタイミングで学び直しを行うのもリカレント教育に含まれます。
英語やプログラミングスキルなど、仕事に活かせる専門的な知識や技術を習得し、更なるキャリアアップや年収アップを目的とした学び直しがリカント教育になります。
リスキング
リスキングは現在行っている仕事を遂行する上で、新しいプロジェクトや大きな変化に対応するための教育になります。
例えば、今の仕事にAI技術を導入することになった際、新しい知識やAIを扱うスキルが必要になり、学び直しを行う場合などを指します。
今後リスキングの社内研修も行われることも想定され、仕事における新しいスキルアップを目指した教育法がリスキングです。
生涯学習
生涯学習は文字通り、一生涯に渡って幅広く学習する活動を指します。
上記したリカレント教育やリスキングは、仕事のキャリアアップや専門知識の習得を目指した活動であるのに対して、生涯学習は仕事のみならず、趣味やスポーツ、ボランティアなどを通じて、豊かで活動的な人生を送るための学習です。「生きがい」を学ぶ活動とも言えるでしょう。
そのため、職場や家庭、地域、学校など、全てのコミニュティで行われる活動や、それを通じて学んだことは生涯学習です。具体例としては以下のようなものです。
- 自然体験
- スポーツ活動
- 自治体活動、ボランティア
- 語学学習
- 趣味・サークル
- お金の勉強
- 歴史を学ぶ
です。
支援金制度まである?
具体的には以下のような支援制度もあり、本気で学び直しを考えている方は積極的に活用してみることをおすすめします。
- 教育訓練給付金
- 高等職業訓練促進給付金
- キャリアコンサルティング
- 公的職業訓練(ハロートレーニング)
- 就職・転職支援の大学リカレント教育推進事業
詳しくは以下の文部科学省のホームページ「就職・転職支援のための大学リカレント教育推進事業」で確認することができますので、チェックしておくようにしましょう。
https://www.mext.go.jp/a_menu/ikusei/manabinaoshi/mext_01127.html
学び直しにおすすめの資格とは?
これ学びたい!という明確な目標がある方はいいですが、そうでない方も多いと思います。
その場合は、以下の資格の中で、少しでも興味があるものがあれば、頑張って勉強してみてはいかがでしょうか。資格取得できれば、今後の人生においてかなりのアドバンテージになる可能性があります。
・簿記
・FP(ファイナンシャルプランナー)
・中小企業診断士
・社会保険労務士
・情報セキュリティマネジメント試験
・AI検定
・TOEIC900点台
育休中にも学び直しを?
2023年の1月に行われた国会答弁において、首相が「育休中の人たちへの学び直しの後押しをする」という発言が物議を醸しました。幼い子供の育児に奮闘する育休期間中に、学び直しをするなど現実的ではない!という声が多くあった一方で、復職後の仕事と育児の両立やキャリアへの不安から学び直しの必要性があるという意見があるのも事実です。
この件に関してはパートナーのサポートや支援体制など、様々な課題はあると思いますが、現在はeラーニングやSNSなど、ネットを通じた学習も普及しており、育休中でも学び直しは不可能ではない時代になりつつあると思います。
まとめ
今回は社会人の学びについて、まとめてみました。
学び直しが注目される背景としては、劇的に働き方が変化しているのと、少子化の影響で長く働かないと行けない時代になったことがあります。
具体的な学び直しの方法としては、リカレント教育や、リスキング、生涯学習があり、仕事でのスキルアップを目指した学習のみならず、生涯学習として、どうしたら自分らしく豊かに生きることができるのか常に学び続けること大切だと言えるでしょう。