「トイレタンクの中を見たら、水がオーバーフロー管から流れ続けていた…」そんな経験はありませんか?これは、トイレタンク内の水位が異常に上がり、給水が止まらずにオーバーフロー管から便器へ水が排出されている状態です。
このまま放置すると、水道代の増加だけでなく、重大な漏水や故障の原因にもなります。本記事では、オーバーフロー管からの水漏れの原因、応急処置、修理・交換方法まで、誰でもわかるよう丁寧に解説します。
オーバーフロー管とは?役割と仕組み
オーバーフロー管(オーバーフローパイプ)とは、トイレタンク内に設置された垂直のパイプで、タンク内の水位が異常に上がったときに余分な水を便器へ逃がすための安全装置です。
本来は非常時の安全弁ですが、ここから水が漏れ続ける場合は、何かしらの不具合が発生しています。
オーバーフロー管から水漏れしている状態とは?
- タンクの水が常にオーバーフロー管の上端から流れ出している
- 便器に常に「チョロチョロ」と水が流れている
- タンクの中で水位が異常に高い
- 給水音が止まらない、もしくは頻繁に再給水されている
このような状態が確認できた場合、オーバーフロー管からの水漏れが起きていると判断できます。
水漏れの主な原因はこれ!
1. ボールタップの故障
水位を制御するボールタップが劣化・破損していると、水が止まらずタンクが満水を超えてしまいます。
2. 浮き球の調整ミスや変形
浮き球が正しく動作しないと、水位を正確に感知できず、ボールタップが閉じません。
3. フロートバルブの不具合
タンク底部の排水バルブに隙間があると、水が流れ続けてしまい、再度給水が繰り返されて水位が上昇。
4. オーバーフロー管自体のひび割れ・劣化
PVC(塩ビ)製の管は、経年劣化でヒビが入ったり、取り付け部に隙間が生じることがあります。
応急処置|まずは水を止める!
手順1:止水栓を閉める
タンクの横または便器の下部にある止水栓をマイナスドライバーで回して、給水を止めます。
手順2:タンク内の水をすべて流す
レバーを操作し、水を完全に抜いてから中の状態を確認。
手順3:水位調整・浮き球の再配置
浮き球が引っかかっていないか確認し、やや下めに設定することで水位を下げることができます。
原因別の修理・交換方法【DIY対応可能】
パターン1:ボールタップが原因の場合
必要工具
- モンキーレンチ
- 新しいボールタップ(2000〜5000円)
手順
- 止水栓を閉めて水を抜く
- ボールタップを取り外し、同じ型式のものに交換
- 水位調整をして給水テスト
パターン2:フロートバルブが原因の場合
必要工具
- ゴムフロート(500〜1500円)
- 軍手・バケツ
手順
- 古いフロートバルブを外す
- ゴムの劣化を確認し、新しいものに取り替える
- レバーとのチェーンの長さを適切に調整
パターン3:オーバーフロー管自体の破損
※DIY難易度は中~高
必要工具
- タンク分解工具
- 新しいオーバーフロー管
- パッキン類(必要に応じて)
手順
- タンクを取り外し、底部からオーバーフロー管を外す
- 新しい管と交換、しっかり締め付けて再設置
- 給水テストと水漏れ確認を行う
※不安な場合は無理せず業者に依頼するのがおすすめです。
修理費用の目安(業者依頼の場合)
修理内容 | 費用の目安(税抜) |
---|---|
ボールタップ交換 | 7,000円〜12,000円 |
フロートバルブ交換 | 5,000円〜10,000円 |
オーバーフロー管交換 | 10,000円〜18,000円 |
※夜間・休日は別料金、地域差あり
放置によるリスク
- 水道代が数千円~1万円以上増加
- 床や壁が湿気で劣化
- 賃貸の場合は修繕費負担や原状回復トラブルの可能性
- 長期放置で他のパーツも劣化・交換が必要に
水回りのトラブルは「早期対応」が何より重要です。
オーバーフロー管の寿命と交換の目安
- 10年以上使用している場合は交換を検討
- 給水のたびに音が大きい、便器内に水が流れ続けている
- タンクの中にサビ・カビが多い
これらが見られたら、部品交換を視野に入れましょう。
トイレ修理を依頼する際の注意点
- 事前に見積もりを必ずとる
- 夜間・休日料金の有無を確認
- 作業前に修理内容・部品代を説明してもらう
- 保証やアフターサービスの有無を確認
【完全ガイド】オーバーフロー管から水漏れする原因と修理方法|トイレタンクの水漏れトラブルを解決!のまとめ(約200文字)
オーバーフロー管からの水漏れは、トイレタンク内の異常な水位上昇や部品の劣化が主な原因です。放置すると水道料金の増加だけでなく、住宅設備への悪影響も避けられません。
ボールタップやフロートバルブの点検・交換で対処できるケースが多いため、まずは応急処置と簡単なDIYを試してみましょう。不安がある場合はプロへの相談が安心。トイレトラブルは早期発見・早期修理がカギです。