「トイレの水が止まらない」「タンクの中からいつまでも水の音がする」そんな時に疑うべきトラブルの一つが、「浮き球(フロートボール)」の故障です。
この記事では、トイレタンクの浮き球が壊れたときに起こる症状や原因、緊急時の応急処置から、自分でできる交換方法までを、写真がなくてもイメージできるように丁寧に解説します。
そもそも浮き球とは?トイレにおける役割
トイレタンクの中には、水位を感知して自動で給水を止める「浮き球(フロートボール)」という部品がついています。これは、タンク内の水が減ると下に沈み、給水バルブを開ける。水が溜まると浮いてバルブを閉じる──という重要な役割を果たしています。
つまり、浮き球が壊れると水が止まらず、ずっと給水されてしまうというトラブルが発生するのです。
浮き球が壊れた時の主な症状
以下のような症状があれば、浮き球の故障を疑いましょう。
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タンク内から「シュー」「チョロチョロ」といった水音が続く
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トイレの水が流れっぱなしになる
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タンクの水が満タンにならず、水が少ない
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水を流したあと、何分経っても給水が止まらない
これらはすべて、浮き球や給水バルブの故障が原因である可能性が高いです。
原因は何?浮き球が壊れる理由
浮き球が壊れる原因は主に以下の3つです。
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経年劣化:5~10年ほど使っていると、素材が硬化・変形して正しく動かなくなります。
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接続部分の破損:浮き球は細い金属棒や樹脂製アームでつながれていますが、ここが折れたり緩んだりすることがあります。
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異物混入やサビ:タンク内の水にサビやゴミが混じって、浮き球の動作を妨げることがあります。
これらの原因によって、浮き球が「浮かない」「引っかかる」「外れる」などの異常が起こります。
応急処置の方法【緊急時対応】
もし今すぐ水を止めたい場合は、以下の手順を試してみてください。
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止水栓を閉める
タンク横や床にある「止水栓」をマイナスドライバーで時計回りに回して水を止めます。 -
浮き球を手で持ち上げる
もしタンク内で浮き球が下がったままなら、手で軽く持ち上げてみてください。給水が止まるかもしれません。 -
タンクのフタは慎重に開ける
陶器製のフタは重くて割れやすいため、必ず両手で丁寧に開けましょう。
※応急処置はあくまで一時的なものなので、後日しっかり修理や交換が必要です。
自分でできる!浮き球の交換方法【DIY編】
必要な道具
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新しい浮き球(ホームセンターで1000円前後)
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モンキーレンチ or ペンチ
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雑巾・バケツ
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軍手(あれば)
手順
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止水栓を閉める
水が流れ出ないように事前に止水しておきます。 -
タンクのフタを開ける
内部の構造を確認しましょう。浮き球がどこについているかをチェック。 -
古い浮き球を取り外す
ネジ式や差し込み式になっていることが多いので、緩めて外します。 -
新しい浮き球を取り付ける
古い浮き球と同じ位置に、新しいものを取り付けます。 -
水を流して確認
止水栓を開けて試運転。水が止まるか、浮き球が正常に動作するか確認してください。
※取り付ける際は、必ず水位が適切になるよう調整しましょう。
業者に頼むといくらかかる?
「DIYは難しそう…」という方は、迷わず専門業者に依頼するのが安心です。
浮き球の交換は 5,000円〜12,000円程度 が相場。
出張費・作業費込みの価格が多く、地域や業者によって異なります。
特に夜間・休日対応は割増料金がかかることもあるので、事前に見積もりを取りましょう。
放置はNG!水道代と漏水リスク
水が止まらない状態を放置すると、1日で100リットル以上の水が無駄になることもあります。
水道料金が高くなるだけでなく、床下への漏水リスクも。
場合によっては 家屋の損傷やカビ発生の原因にもなりうる ため、早急な対処が必須です。
トイレタンクの浮き球が壊れた?水が止まらない原因と自分でできる修理方法を徹底解説!のまとめ
「トイレの水が止まらない」「タンクの音が止まらない」──そんな時、浮き球の故障は見落とされがちな原因です。
本記事で紹介したように、浮き球の異常には症状・原因・応急処置・交換方法と、段階的に対応できます。DIYが不安な方は、無理せずプロに依頼するのも一つの手です。
早めの対処で、水の無駄もリスクも減らしましょう!