「トイレの水がいつまでたっても止まらない…」そんなトラブルの多くは、タンク内の「ボールタップ」が閉じないことが原因です。ボールタップは、タンクに水を供給・停止する重要な装置。
これが故障すると、無駄な水が流れ続けて水道代が跳ね上がるだけでなく、住宅へのダメージも引き起こしかねません。本記事では、ボールタップが閉じない原因と症状、応急処置からDIY修理・交換の方法までをわかりやすく解説。今すぐ役立つトラブル解決ガイドです。
ボールタップとは?トイレ内での役割
ボールタップはトイレタンク内の給水制御装置で、浮き球(フロート)と連動して水の出し止めをコントロールします。
タンク内の水が減るとボールタップが開き、給水を開始。水位が一定に達すると自動的に閉じて給水を止める、この一連の動作によってタンクは正常に機能しています。
ボールタップが閉じないとどうなる?
ボールタップが閉まらなくなると、以下のような問題が発生します。
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水が延々と流れ続ける(便器内チョロチョロ音)
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タンクが満水にならない
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水道料金が急激に上がる
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最悪、便器から水があふれる恐れも
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タンク部品の破損や他の故障へと連鎖するリスク
一見些細なトラブルでも、長期間放置すると大きな損失になるため早急な対応が必要です。
ボールタップが閉じない原因とその見分け方
1. 浮き球の破損・ズレ
浮き球がうまく動作しないと、水位を正確に感知できず、ボールタップが閉じません。フロートの位置が低すぎたり、ひっかかって動かない場合も。
2. ボールタップ内部の劣化
パッキンやバネが経年劣化することで、内部で「閉じるべき時に閉じない」状態に。使用開始から7〜10年が交換目安です。
3. タンク内の異物混入
水垢、サビ、ゴミなどがボールタップやフロート周辺に詰まると、正常な動作が妨げられることがあります。
4. チェーンやアームの引っかかり
レバーやフロートとつながるアームに異常があると、タップが開いたままになる場合もあります。
今すぐ水を止めたい!応急処置方法
手順1:止水栓を締める
タンク横、または床にある止水栓を時計回りに締めて水の供給を止めます。これでひとまず給水はストップ。元栓と呼ぶこともあります。
手順2:浮き球を手で持ち上げて様子を見る
タンクのフタを開け、浮き球を手で持ち上げると、ボールタップが閉まることがあります。
手順3:内部の汚れや詰まりを取り除く
ゴミや異物があれば、ティッシュや綿棒で優しく除去しましょう。これで改善することもあります。
DIYでできる!ボールタップの修理・交換方法
必要な工具・部品
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新しいボールタップ(2000~5000円前後)
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モンキーレンチ or ペンチ
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雑巾・バケツ
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軍手(ケガ防止)
修理・交換手順
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止水栓を締めて水を止める
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タンク内の水を流して空にする
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古いボールタップのナットを外す(タンク外側に固定ナットあり)
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新しいボールタップを同じ位置に取り付ける
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浮き球の高さ・チェーンの長さを調整
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止水栓を開けて動作確認
※施工前にスマホで写真を撮っておくと、元に戻す際に役立ちます。
自分で直すのが不安なら業者へ依頼を!
DIYが不安な方、タンクの構造が特殊な場合、あるいは根本的な故障がある場合は、プロに依頼しましょう。
修理費用の目安:6,000円〜15,000円程度(部品代・出張費込み)
※深夜・休日対応や特殊タンクは別料金が加算される場合があります。
放置は危険!水道代と住宅へのリスク
1時間で数十リットル、1日で最大500リットル以上の水が流れ続けていることも。
1ヶ月放置すれば、水道代が1万円以上になることもあります。
さらに、湿気によるカビ・腐食、賃貸住宅なら損害賠償リスクまで生じます。
「水が止まらない」と気づいたら、即日対応が原則です。
ボールタップの寿命と交換タイミング
ボールタップの耐用年数は 約7〜10年 と言われています。以下の症状があれば交換時期です。
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水の止まりが悪い
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チョロチョロ音が続く
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フロートが引っかかる
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タンク内がサビ・ゴミだらけになっている
節水タイプへの交換もおすすめ!
最新のボールタップは「節水型」や「防音タイプ」もあり、従来品より機能性がアップしています。
修理ついでに交換すれば、水道代削減にも貢献できます。
【保存版】トイレのボールタップが閉じない原因と修理方法|水が止まらない時の対処法まとめのまとめ
トイレの水が止まらない原因が「ボールタップの不具合」であることは意外と多く、放置すれば水道代が跳ね上がり、住宅環境にも悪影響を及ぼします。
この記事で紹介したように、浮き球や内部部品の確認・応急処置・修理交換までを段階的に対応することで、多くのトラブルは自分で解決可能です。DIYが難しい場合は、迷わず専門業者へ相談しましょう。早期対応が、安心・節約・快適生活への第一歩です。