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睡眠中の消費カロリーはどれくらい?計算方法や消費量の上げ方をご紹介!

睡眠 睡眠

ぐっすり眠っている最中でも人はカロリーを消費しています。

実際、睡眠不足と肥満の因果関係は多くの人がすでに知っていることです。したがって、睡眠が足りなければ消費カロリーが減り、体重増加につながるといわれています。

※出典:肥満症と睡眠障害

とはいえ、睡眠中になぜカロリーが消費されるのかその理由や、睡眠中の消費カロリーを計算する方法は知らないという方が大勢いらっしゃいます。

そこで、本記事では睡眠中にカロリーが消費される理由、睡眠中の消費カロリーを計算する方法、睡眠中のカロリー消費量を上げる方法を紹介します。

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睡眠中のカロリーが消費されるのはなぜ?

睡眠

ぐっすり眠っているときに、身体は何もしていないわけではありません。生命機能を維持し、心身の機能を回復させるためのメンテナンスのため様々な活動をおこなっています。

したがって、睡眠中でもカロリーは消費されるわけです。

たとえば、睡眠中は以下の活動のためにカロリーが消費されます。

  • 呼吸
  • 拍動
  • 体温維持
  • 脳内で不要な情報を取り除き、必要な情報を定着させる
  • 疲労回復効果のあるホルモンを分泌する
  • 免疫力の向上と関わるのあるホルモンを分泌する
  • 食欲を抑制するホルモンを分泌する
  • 自律神経のバランスを整える

人は睡眠中に心身をメンテナンスするために様々な活動をおこなっています。この活動のためにカロリーが消費されているわけです。

睡眠中の消費カロリーを計算する方法

カロリー計算

1回の睡眠でどれくらいのカロリーが消費されているのかは、ダイエットをしている方や体重増加に気を付けている方にとっては気になる部分です。

消費カロリーは「METs」を使うことで簡単に計算できます。計算式は以下の通りです。

METs×体重(kg)×時間×1.05=消費カロリー(kcal)

※出典:森永製菓株式会社

国立健康・栄養研究所は、改訂版「身体活動のメッツ(METs)表」で身体活動量やエネルギー消費量を算出する根拠となる様々な身体活動強度のリストを公表しています。

それによると、睡眠のMETsの数値は「1.0」です。

※出典:国立健康・栄養研究所

たとえば、体重50kgの人が7時間睡眠をとった場合の消費カロリーは、計算式を使うと以下のように計算できます。

1.0METs×50kg×7時間×1.05=367.5kcal

体重75kgの人が5時間睡眠をとった場合の消費カロリーは以下の通りです。

1.0METs×75kg×5時間×1.05=393.75kcal

こうした計算から、人は1日あたりの睡眠でおよそ350kcalを消費していることがわかります。

睡眠中の消費カロリーを上げる方法

睡眠

ただ寝るだけでカロリーが消費できるわけですから、体型維持やダイエットに励んでいる方にとって睡眠で消費カロリーを上げることは大切なポイントになります。

睡眠中の消費カロリーをアップさせるために次の点を意識できるでしょう。

  • 明け方までしっかり眠る
  • 基礎代謝を上げる
  • 入眠後の3時間はぐっすり眠る

明け方までしっかり眠る

明け方までしっかり寝ることで、睡眠によるカロリー消費を促すことができるようです。

それは、筑波大学がおこなった研究結果からそのように考えることができます。

筑波大学の研究の結果をまとめた「睡眠と代謝の密接な関係ーエネルギー消費が明け方から上昇し始めることを発見」では、睡眠時のエネルギー消費つまりカロリー消費について興味深い報告が載せられていました。

その報告では研究により次の点が発見されたことが報告されています。

  • さまざまな睡眠ステージ間で、エネルギー消費量と炭水化物酸化量に差が見られる
  • エネルギー消費量と炭水化物酸化量は睡眠前半では下降し、後半で上昇することが初めて明らかになった

この研究の分析によると、エネルギー消費量・炭水化物酸化量・呼吸商(糖質と脂肪の燃焼の比率)が入眠直後に急速に減少し、目覚めの直前に増加することが明らかとなりました。

したがって、最後の食事から長い時間が経過した、いわば一日の中で最も空腹な状態である明け方に代謝が活発になるというわけです。

※出典:筑波大学

カロリー消費は明け方に活発になるのであれば、その時間までしっかりと寝ることが大切といえるでしょう。

基礎代謝を上げる

眠っているときも、起きているときと同じように基礎代謝によるカロリーの消費がおこなわれています。

基礎代謝とは、覚醒状態で生命活動を維持するために必要最低限なエネルギーです。

活動をせずにじっとしていても消費される1日あたりのエネルギー量を指し、一般成人は女性が約1,200kcal、男性が約1500kcalといわれています。

基礎代謝は筋肉量や体質など、さまざまな要素から影響を受けます。運動をして筋肉量を増やしたり、適切な食生活を実践したりすることで、基礎代謝を上げることが可能です。

基礎代謝が上がれば、特に運動をしなくても多くのカロリーを消費するので、睡眠中のカロリー消費も上げることができます。

基礎代謝を上げるための具体的な方法

睡眠中のカロリー消費を上げるために基礎代謝をアップさせることができます。

基礎代謝をアップさせるには以下の方法がおすすめです。

  • 筋トレ
  • ストレッチ
  • ウォーキングや水泳などの有酸素運動
  • ヨガ・腹式呼吸
  • 水分を十分に飲む
  • 体が温まる食材やたんぱく質が多く含まれる食材を食べる
  • 腸内環境を整える
  • 入浴

入眠後の3時間はぐっすり眠る

睡眠中のカロリー消費を上げるために、入眠後の3時間はぐっすり眠ることを意識できます。

入眠直後の徐波睡眠(4つあるノンレム睡眠のステージの3,4の段階)では成長ホルモンの分泌が見られるからです。

睡眠中に分泌される成長ホルモンには以下の働きがあります。

  • 運動などで壊れた筋肉細胞を新しく再生する
  • 筋肉の成長を促す
  • 壊れた肌細胞や免疫細胞、内臓の細胞を再生して新しくする
  • 脂肪を分解して体脂肪を減少させる

成長ホルモンの分泌は徐波睡眠後30分で最大となり、時間帯では午後10時から午前2時に最大になるとされています。

成長ホルモンが分泌される入眠後の3時間はしっかり眠ることを意識しましょう。

睡眠不足は消費カロリーを下げる

睡眠不足

しっかりと眠ることは、睡眠中の消費カロリーを上げることと関係していました。

反対に、睡眠不足は消費カロリーの減少や肥満につながります。この部分ではなぜそういえるのかその理由を説明します。

活動量が低下し消費カロリーが減少する

睡眠不足になれば日中に眠気が起こり、集中力や注意力が低下します。結果として日中の活動量が減り、それに伴い消費カロリーも減少します。

これは、睡眠不足が自律神経に影響を及ぼしているからです。

自律神経には「交感神経」と「副交感神経」という二つの神経があり、交感神経は活動モード、副交感神経は休息モードといえます。

日中は主に交感神経が優位となり活動的に、夜間は副交感神経が優位となり体を休ませるようにします。こうして活動と休息という体のリズムが作られるわけです。

しかし、睡眠不足が起こると、活動と休息の切替がうまくいかなくなります。

日中になっても交感神経が十分働かないので、日中の代謝が悪くなり消費エネルギーが低下し、結果として太りやすくなります。

睡眠不足は摂取カロリーの増加につながる

睡眠不足になると、食欲抑制やエネルギー消費を促進させるレプチンというホルモンの分泌が減少します。

一方で、睡眠不足になれば、グレリンという食欲を亢進させる効果を持つホルモンが活発に分泌されます。

睡眠不足は、食欲を抑えるホルモンの減少、食欲を高めるホルモンの増加を引き起こすので食べ過ぎつまり摂取カロリーの増加につながるわけです。

質の高い睡眠でカロリーを消費する

快眠

睡眠で消費カロリーを上げるためには、明け方までしっかり寝ること、入眠後3時間はしっかり寝ることがポイントでした。

つまり、夜中に目が覚めて起きることがない質の高い睡眠が、睡眠でしっかりカロリーを消費するためのカギです。

そこで、この部分では質の高い睡眠を取るためにできることとして次の点を紹介します。

  • 起床・就寝時間を決まったものにする
  • 睡眠時間に過度にこだわらない
  • 起床したら太陽を浴びる
  • 就寝前はアルコールやカフェインを避ける
  • 自分なりのストレス解消法を持つ
  • 運動の習慣を持つ
  • 入浴は就寝の2~3時間前
  • 快適に眠れる寝具を選ぶ

起床・就寝時間を決まったものにする

睡眠リズムの調整は体内時計によっておこなわれます。

したがって、週末の夜更かし、休日の寝だめ、昼寝のし過ぎなどは体内時計を壊すのでおすすめしません。

曜日に関わらずいつも同じ時刻に起床・就寝する習慣を身に付ければ、体内時計が狂わないので睡眠リズムを調子のよい状態に保つことができます。

どうしても日中眠気があるという場合は、ランチ後に30分程度の昼寝ができるでしょう。

睡眠時間に過度にこだわらない

適切な睡眠時間は人それぞれ違います。季節や加齢なども適切な睡眠時間に影響します。

自分にとっての適切な睡眠時間は、日中スッキリ活動できているかどうかで判断できます。

日中眠くならない、頭がスッキリしている、疲労感が残っていないという状態であれば睡眠が十分足りている証拠です。

「8時間寝ないといけない!」と自分にプレッシャーをかけ、無理に寝ようとするかもしれませんが、どうしても眠気がないときは思い切ってベッドや布団から出ることができます。

寝れずに、寝床の中で悶々としていても、不安や緊張が増して余計に目が冴えてしまうからです。

起床したら太陽を浴びる

起床したら太陽を浴びることも、質の高い睡眠を取るためのポイントになります。

網膜から入った外界の光刺激は、睡眠を誘発するメラトニンの分泌を抑制する効果があるからです。

※出典:e-ヘルスネット

さらに、太陽光には体内時計をリセットする働きがあります。人の体内時計の周期は約25時間で、地球の周期とは約1時間のずれがあります。

起床して太陽を浴びれば、体内時計のずれを修正できます。結果として夜眠たくなる時間が早くなり、次の日の朝も早く起きられるようになります。

逆に、夜に強い照明を浴びすぎると、体内時計が遅れて早起きが辛くなります。したがって、夜寝る前にスマホを見ることはおすすめできません。

就寝前はアルコールやカフェインを避ける

質の高い睡眠を取るためには、就寝前のアルコールやカフェインを摂取は控えてください。

お酒を飲めば一時的に眠たくはなりますが、中途覚醒が増え、深い眠りが得られません。

カフェインには覚醒作用があり、その効果は約3時間程度持続するといわれています。

したがって、寝る3~4時間前はカフェインを含む飲み物や食べ物は控えることをおすすめします。

さらに、カフェインは利尿作用もあるので、夜中にトイレに行くために目が覚めることになります。

カフェインが含まれる食べ物や飲み物には以下のものがあります。

  • コーヒー
  • 緑茶
  • 紅茶
  • ココア
  • チョコレート
  • エナジードリンクまたは眠気覚まし用飲料

自分なりのストレス解消法を持つ

自分なりのストレス解消法を持つことは質の高い眠りを得ることにつながります。

動画視聴・音楽・読書・スポーツ・旅行など自分にあったストレス解消法を見つけてうまく気分転換してください。

運動の習慣を持つ

適度な肉体的疲労は快適な眠りにつながります。

運動習慣としては、ウォーキングや軽いランニングといった負担にならない程度の有酸素運動ががおすすめです。

一方、激しい運動は交感神経を興奮させ寝つきを悪くするので逆効果になります。

入浴は就寝の2~3時間前

入浴により、就寝前に体温を一時的に上げれば質の高い睡眠につながります。

そのためには、タイミングも重要です。

午前あるいは午後の早い時間の入浴は効果がありません。夕方あるいは夜の入浴が効果的です。

就寝直前は体温の上昇につながり寝付きを悪くしてしまう可能性があります。寝付きを優先させると、就寝の2~3時間前の入浴が理想です。

効果的な入浴方法としては以下の方法があります。

  • 38度のぬるま湯で25分~30分入浴
  • 42度の熱めのお湯で5分程度の入浴
  • 40度のお湯で半身浴

※出典:e-ヘルスネット

自分の予定や体調、好みに合わせたお湯の温度や入浴時間を選んでください。

快適に眠れる寝具を選ぶ

寝具には寝ているときの保湿、身体への負担が少ない姿勢を保つという2つの役割があります。

睡眠中に身体は深い眠りを保つため体内から放熱しています。したがって、寝具は吸湿性・放湿性が高く、保温性に優れているものを選んでください。

とりわけ、冬場はあらかじめ毛布などで寝具内を温めておくと寝つきが良くなります。

寝具が冷えた状態のまま身体を入れると、身体は体温を蓄積しようとするので筋肉が縮んで硬くなり不自然な寝相になることがあります。そうなれば質の高い眠りは得られません。

※出典:e-ヘルスネット

睡眠中の消費カロリーはどれくらい?計算方法や消費量の上げ方をご紹介!のまとめ

この記事では、睡眠中もカロリーが消費される理由、睡眠中の消費カロリーの計算、睡眠中の消費カロリーを上げる方法を紹介しました。

しっかりと眠る習慣があれば、それだけで毎日およそ300kcalを消費することができます。

反対に、睡眠が不足すれば、日中の活動量が低下するので消費カロリーが減少します。さらに、食欲増進効果のあるホルモンが分泌されるので、太る原因にもなりました。

体型維持やダイエットに関心のある方は、睡眠中の消費カロリーを意識するようにしてください。

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